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小笠原弁護士の”知っ得”



  

〜自動車リサイクル法

 みなさん、こんにちは  今回は、2002年7月12日に公布され、2005年1月1日より施行されました、 いわゆる自動車リサイクル法(正式名称は「使用済自動車の再資源化等に関する法律」と いいます)についての「知っ得」です。 ■自動車リサイクル法制定の背景   皆さんが普段乗っている自動車は、年間におよそ500万台が使用済みとなって廃車  され、廃車1台あたり総重量の約80%がリサイクルされ、残りの約20%が主に埋め  立て処分されています。   ところが、産業廃棄物最終処分場のスペースが残りわずかとなっていて、数年で容量  をオーバーすると予測されています。また、処分費用の高騰などを原因とする不法棄・  不適正処理が懸念されています。   そこで、使用済自動車の新たなリサイクルシステムが必要になり、自動車リサイクル  法が制定されたのです。 ■自動車リサイクル法の概要   ◇対象となる自動車      以下の対象外となる自動車以外の全ての自動車が対象になります。        対象外自動車          ・被けん引車          ・二輪自動車(原動機付自転車、側車付のものを含む)          ・大型特殊自動車、小型特殊自動車          ・その他(農業機械、林業機械、スノーモービル、公道を走らないレ           ース用自動車、自衛隊の装甲車、公道を走らない自動車メーカー等           の試験・研究用途車、ホイール式高所作業車、無人搬送車)      ですから、トラック・バス等の大型車や特種自動車(いわゆる8ナンバー車)、     ナンバープレートのついていない構内車も対象になります。   ◇自動車の所有者が行うこと      リサイクル料金を支払うことと使用済自動車を登録された引取業者に引き渡す     ことです。      2005年2月1日以降は、登録・車検を受けようとする際に国がリサイクル     料金の支払いを確認します。リサイクル料金が支払われていない場合は自動車の     登録・車検が受けられません。   ◇リサイクル料金について     ▼リサイクル料金は以下のものを適正に処理するための料金です。        @フロン類           エアコンの冷媒として使用されており、適正に処理せずに大気へ放           出されると、オゾン層の破壊や地球温暖化を引き起こす地球環境破           壊物質        Aエアバッグ類           爆発性があり、安全に処理するには専門的な技術が必要        Bシュレッダーダスト           使用済自動車から有用資源を回収した後に残る大量の廃棄物     ▼リサイクル料金の金額はメーカー、車種によって一台ごとに異なります。        一般車両では、7,000円から18,000円程度        自動車リサイクルシステムのHPで車台番号や登録番号を入力することに        よって料金を照会することが可能   ◇リサイクル料金の支払時期(2005年1月1日以降)     ▼施行日以降の新車        購入時     ▼施行日時点で使用中の自動車        最初の車検時まで     ▼施行日以降次の車検までに廃車する自動車        廃車時まで   ◇自動車重量税還付制度      自動車の所有者が、使用済自動車を廃車にする際、車検証の残存期間に応じて     自動車重量税が戻ってくる制度です。自動車リサイクル法施行時に併せて導入さ     れました。自動車の解体が確認された後、自動車重量税の還付申請ができますの     で、お忘れにならないようにして下さい。 弁護士 小 笠 原 伸 児  



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