1. >
小笠原弁護士の”知っ得”

  

ペットフード安全法 その6

 梅雨になると、空梅雨とはいえ、それでもシトシトと雨が降る日があ り、外への散歩はお預けとなります。散歩の大好きなファイトにとって は本当にいやな季節です。夜になっても高温多湿で、人間でさえ寝苦し い時期なので、毛皮の縫いぐるみを着ているようなファイトは、ややぐ ったり気味です。冷たい水にしてあげたり、ひんやりした寝板を用意し てあげたり、いろいろ飼い主も大変です、この時季は。  さて、今回は、ペットフード安全法の制定にともない、社団法人日本 科学飼料協会が作成し、環境省自然環境局総務課動物愛護管理室が発行 した、飼い主のためのペットフードガイドラインについてお話しします。 ■ 飼い主もペットの健康に注意しよう  ペットフード安全法が、ペットの健康を保護するためにペットフード を規制していることは、すでに説明しましたが、法規制だけでは、食べ 物によるペットの健康被害を防げるわけではありません。  飼い主自身も、ペットのことやペットフードについてよく理解してお くことが大切です。動物の愛護及び管理に関する法律第7条は、ペット の飼い主に対して、ペ ットの種類や習性などに応じて適正に飼い、ペ ットの健康と安全を守るよう努める責任を規定しているのです。    そこで、犬と猫を対象に、ペットフードの選び方や与え方、日頃の健 康管理などについて紹介し、飼い主を支援する目的で、前記ガイドライ ンが作成されたのです。 ■ ガイドラインの概要〜最初に知っておきたいこと〜その1 このガイドラインは、最初に知っておきたいことと題して、人間と犬 や猫との違いを紹介しています。 まず、健康のために、脂肪、タンパク質、炭水化物といった三大栄養 素を摂取しなければならないことは、人間も、犬や猫も同じですが、そ の割合に違いがあることが紹介されています。  特に猫について、肉食であることからタンパク質が多く必要であるこ とや、体内でタウリンを作ることができないので、タウリンを多く含ん だフード(魚介類や動物の内臓など)を与える必要があるそうです。  また、犬や猫の塩分摂取量は人間の3分の1程度でいいそうです。で すから、人 間が食べている食材を犬や猫に与えると、知らない間に塩 分過多となって、心臓や腎臓に負担をかけてしまうそうです。  猫は、甘みを感じることができないが、犬は甘みのあるフードが大好 きなため、与えすぎによる肥満に注意するよう、紹介されています。                     弁護士 小 笠 原 伸 児



<トップページへ>