1. >
岡根弁護士のぼやき論壇

  

夏山シーズン、山登りで気をつけることは?〜山登り編3合目

 7月3日のニュースで、次のような記事が流れていました。  「2008年の山岳遭難は前年比147件増の1631件発生し、遭難者は125人  増の1933人、死者・行方不明者は22人増の281人だったことが3日、警  察庁のまとめで分かった。いずれも統計の残る1961年以降で最多とな  った。中高年(40歳以上)の増加が目立ち、遭難者が128人増の1567人、  死者・不明者は19人増の256人だった。遭難者は過去10年間で489人増  え、中高年はこのうち409人を占めた。   同庁は『わずかな不注意や安易な行動がもとで発生している』とし  て、余裕ある登山計画書の作成や危険な場所の把握を呼び掛けている」  人によっては、高度2000メートルを超えると「高山病」にかかる人も います。急峻なところだと、ちょっと躓(つまず)いただけで、命を落と しかねない「大事故」にもなりかねません。  私も、現役でバリバリ登っていた頃を含め、何度か危ない目に遭いま した。去年などは、双ヶ丘(標高116メートルの丘)で、肩の腱を切って 手術をすることにもなってしまいました。  普段から山登りをしている人でも、その日の体調によっては、まるで 別人のような状態となることも、経験がある人も多いのではないかと思 います。ましてや、普段は、仕事・仕事でトレーニングも不十分という 人(社会人の多くはそうではないかな?)は、要注意です。  とはいえ、いったい何に注意すればいいの?  一般的なことで言えば、前日は十分な睡眠を取る、前日から少しずつ 水分補給をしておく(多めに水を飲む)、前々日あたりからデンプン質 (複合糖類)や炭水化物を多めに取るようにする。 当日は、非常用の衣類、食料を持参する。水は多めに。  衣類では、少なくとも、肌着とその上にはおる程度のものは予備にも った方がいい。速乾性で保温性に優れたものを選びましょう。  食料は、蜂蜜やチョコレートなど、糖類のとれるもの。  それと、日帰りでもヘッドランプは必ず持参すべきです。  簡単な山でも、地図とコンパスは忘れないように。使えない人は、使 えるようにしてから山に入りましょう。GPSなどがあれば最高ですが、 高価すぎて手が出ません・・・  一泊以上するなら、予備日の確保も欠かせません。  行動中は、水分補給を意識をして行いましょう。  昼食等の時間以外にも栄養補給をしておきましょう。  心がけたいのは、早めの下山と、潔い撤退の決断(これが、現場では とても難しいのですが・・・)。  いざ、遭難してしまった?! という場合は、安全な場所に出られる根 拠のある確信がない場合は、動かないことです。  それに、最近では、携帯電話は必需品です。私は、ソフトバンクです が、山の中ではドコモが一番つながりやすいかもしれません。動けるよ うなら、電波の入る場所を探して(動きすぎてさらに深みにはまらない 程度に)、現在地を伝えましょう。そのためにも、地図が読めないと困 るんですよね。  低い山こそ、登山道と作業道の区別が付きにくく、枝道もいっぱいあ るので道迷いをしやすいものです。藪漕ぎはつきものですしね(藪漕ぎ 用に長袖シャツと手袋も)。  とはいえ、気楽に自然とふれあい、身体を動かす機会ですから、自分 の体力にあったコースを選んで、楽しんでください。  もちろん、ゴミは持ち帰りですよ。                   弁護士  岡 根 竜 介



<トップページへ>