2020年3月24日、関西建設アスベスト京都2陣訴訟の追加提訴を行いました。
この事件は、建設現場においてアスベスト含有建材の切断や加工等の業務に従事する中で、アスベスト粉じんを吸い込み、肺がんや中皮腫などの致死性疾患に罹患した建設業従事者とその遺族が、危険性を知りながら、アスベスト建材を製造販売した建材メーカーと規制を怠った国を相手取って、損害賠償を求めている事件です。
全国的には、北海道、東京、神奈川、京都、大阪、九州の6カ所で裁判がたたかわれており、すでに国と企業の責任を認める判決が相次いで出されています。
京都では、2011年6月3日、第1陣訴訟を京都地裁に提訴、2016年1月29日京都地裁判決、2018年8月31日大阪高裁判決で、いずれも国と企業双方に勝訴、特に大阪高裁判決では、一人親方に対する国の責任も認めさせ、原告全員が救済される画期的な勝訴を勝ち取りました。1陣訴訟は現在、最高裁第1小法廷に係属しています。
この1陣のたたかいと並行して、2017年1月24日、私たちは19人の原告(被害者数16)で京都2陣訴訟を提訴し、14人の原告(被害者数10)で2次提訴を行いました。これで2陣訴訟の原告は33人(被害者数26)となります。原告のうち、生存原告は10人、遺族原告が23人となります。被害者の職種は、大工、型枠大工、、電工、左官、解体工、配管工、塗装工、鉄工1、軽天工1と多岐にわたっています。
アスベストの危険性や建材にそれが含有されていることさえ知らされずに、ただまじめに頑張ってきた建築業従事者が長年の潜伏期間を経て、次々と呼吸困難に陥って亡くなる、こんな痛ましい被害に対して、謝罪と全面的な救済、そして予防を含めた総合的対策を求めて、引き続き頑張っていきたいと思います。