京大他の入試ネット投稿,報道機関は各社「全力取材」という感じ。
私自身,見てはしまうんだけど,そういう「興味本位」で情報を集めたくなる自分自身に対しては,いつも自制・自省するようにしている。
報道には常に,いくつものバイアスがかかる。新聞であれば,たとえば警察が発表した事実は警察官が流したいと思った情報だけを,しかも警察の「表現」で述べたものにすぎない。それを聞いた記者が記事に起こす段階で,記者の見方によってその事実はさらに切り取られ,場合によっては変質する。さらに,編集者の意向も入るかもしれない。
そうして私たちの手元に届けられた記事は,事実そのものからは時として大きくかけ離れている。職業柄,自分が直接知っている事件の中身が,報道では大きく異なっている,ってことはよく経験する。
つい最近も,裁判員経験者の意見交流会があって,弁護士会代表として出席したんだけど,出た新聞を見たら,某●日新聞には,私ではなく検察官が述べていた話が,「古川美和弁護士は~~と苦笑い。」と私が話したように書かれてあった。それこそ苦笑いするしかない。
だから,どんなに報道が過熱しても,受け取る側がヒートアップしちゃダメだと思う。
報道を過熱させないためにも。