1. ブログ 全然飛べてないママさん弁護士のつぶやき

ブログ 全然飛べてないママさん弁護士のつぶやき

ゆく人,くる人

今日は年度末。実は,3月下旬~4月下旬というのは,弁護士が比較的「忙しくない」時期である。というのは,3月末が裁判所の人事異動の時期だから。引継等もあって,あまり裁判の日程が入らないのです。

他に日が入らなくて,今日どうしても入れてもらった刑事事件の判決がありました。担当の裁判官は,実は今日を最後に他府県へ移動。保釈で出ていた被告人なので,今日の判決後すぐに再度保釈の請求をして,先ほど無事認めていただきました。最後までお手を患わせて恐縮でしたが,感謝の気持ちで送り出すことができて,一安心(笑)。代わりに来るのはどんな裁判官かな。

このように,この時期は,法曹界でも一応は別れと出会いの季節なのでした。

眠れない夜

昨夜,寝ていた下の子(1歳)が23時過ぎにぐずりだした。

「わああん,えあん,あん」鼻水や咳が出てるから,鼻が詰まって寝苦しいのか,ころころ寝返りしては「えああん,あん」とぐずぐず。ミルクや薄めたイオン水をどんどん飲むが,それでも寝付けない。

体重11kgの彼が寝返りしてのしかかってくると,母としてもかなり重い。腕枕なら耐えられる(いつもしてる)が,お腹の上にずどーんとのっかってくるので,しばらくすると呼吸困難になる。子も苦しいが,母も眠れない。

結局2時近くになって,やっと寝付いてくれたと思ったら,今度は私の目が冴えてしまって眠れない。考えまいとしても,明日からの裁判員裁判のことも含めて,抱えている事件のあれこれについてグルグル考えがせり上がってくる。

人の人生の重大な局面に関わる弁護士という仕事はやはり重い。自分自身のココロと頭が健康であるために,できるだけクールでいようとするんだけど,こんな夜にはどうしても幾つ分もの人生の悩みを抱えてしまう。

南向きの寝室の窓から,カーテン越しに月が動いて行くのを見ながら,西に傾いて月が窓から消えてしまうまで,眠れなかった。

留学生との交流・その2

今日は,同志社大学に各国から留学している学生さんたちと,裁判員制度についてお話ししてきました。

と言うところまで書いて,前もこの話題あったよな~と思い,検索してみたら,去年の7月9日にもありました。結構定期的にやってたんだなあ。今日で同様の講義?は4回目くらいになるかしら。前回お会いした記憶がある方もいて(もしかしたら皆さんそうだったのかも・・・),だとすると格段に日本語は上達しておられました。

毎回思いますが,留学生の皆さんからの質問は,ホント鋭い。「市民の裁判員は専門家の裁判官に遠慮して意見を言えないのでは?」「裁判員制度が始まって,日本で死刑制度については何か変わったか」など,日本人との間でも興に乗っていくらでも話続けられるような質問・意見がポンポン出ます。ましてや母国語じゃないのに,凄いなあ・・・。

前回も書いてるけど,ほんと,私自身が勉強になるので,これからも是非続けていきたいです。

でも,留学生の皆さんは,留学期間もまだ1ヶ月残ってるのに,今回の地震のため,今日を最後に授業を終え,帰宅するとのこと。残念ですが,日本に良い印象を持っていただけているといいなあ,と思います。

さて,今夜は弁護士会で「フェスタ」があります。知り合いの弁護士や事務員さんもバンド出演するみたいなので,ちょっと覗いてこようっと。

 

泣いたり笑ったり。

明けても暮れても,地震関連のニュース。ちらりと一瞬目を走らせただけでも,胸がつまる状況ばかり。

それでも,仕事に追われる日常は過ぎていく。

 

前回書いていた裁判員裁判は,残念ながら有罪となってしまった。もちろん,無実を叫びながら有罪とされてしまった被告人本人の気持ちには到底及ぶべくもないけれど,弁護人としても辛い。しかも,判決が出て放心状態で事務所に帰ったら,地震のニュース。

でも,今日は私にとって明るいニュースあり。ずっと保釈請求をしていて認められていなかった被告人の,実に4回目の保釈請求が認められたのだ!

心臓が悪い被告人なのだが,これでようやく病院でカテーテル検査などが受けられる。本当に良かった。

毎日,泣いたり笑ったり。でもそうやって,日常の仕事ができてることのありがたさを感じてしまう。せめて精一杯仕事をしよう。ココロや身体全体で,被災地の苦しみ・悲しみに想いは馳せながら。

裁判員裁判,判決前。

月~水まで審理があった,裁判員裁判の判決公判が,今日午後から行われる。

一部の事実について無罪を主張している事件。主任弁護人の谷山弁護士や私ももちろん祈るような気持ちだけれど,被告人本人はもっと眠れない夜を過ごしたことだろう。

裁判員の良識に期待したい。

困ったときの「ガン,ガン」?

今日,車が壊れた。

風邪が治った?と思いきや,咳が出る。来週の裁判員裁判までには止めなきゃ,と思い,朝事務所に行く前に近くのかかりつけ耳鼻科に行こうと車を止めて,病院に入ると,季節は春,耳鼻科混む,待合室には長蛇の列!仕方なく後で来ようと思い車に戻り,エンジンをかけようとしたら,あれ?鍵がイグニッションに刺さらない???

鍵穴を見ると,少し奥の方で何か銀色の爪みたいなのが出てきていて,そこから先に鍵が入らない。強く差し込むのも怖いし,おそるおそるこじったり,ぎゅっと押したりしてみたが,やっぱり入らない。

困ったので,自動車会社のエマージェンシーサービスに連絡して,1時間ほどでロードサービスの人が来てくれた。

修理をまかせて私は件の耳鼻科に入ると,診察の順番が来る前に,直ったとのことで連絡が。

聞くと,ほこりを防ぐカバーが下りたまま中でくっついちゃってて,「衝撃を与えたら」はずれて,一応今は何回やっても普通にかかります,とのこと。

・・・・それって,「叩きゃ直る」ってこと??

やっぱり,テクノロジー(という言葉自体がなんか古い)が進化しても,基本は「たたいて直す」なのかぁ,と実感したのでした。

さあ,来週からの裁判員裁判,がんばろっと!無罪になったらいいなあ・・・・

入試ネット投稿,加熱報道に思う

京大他の入試ネット投稿,報道機関は各社「全力取材」という感じ。

私自身,見てはしまうんだけど,そういう「興味本位」で情報を集めたくなる自分自身に対しては,いつも自制・自省するようにしている。

報道には常に,いくつものバイアスがかかる。新聞であれば,たとえば警察が発表した事実は警察官が流したいと思った情報だけを,しかも警察の「表現」で述べたものにすぎない。それを聞いた記者が記事に起こす段階で,記者の見方によってその事実はさらに切り取られ,場合によっては変質する。さらに,編集者の意向も入るかもしれない。

そうして私たちの手元に届けられた記事は,事実そのものからは時として大きくかけ離れている。職業柄,自分が直接知っている事件の中身が,報道では大きく異なっている,ってことはよく経験する。

つい最近も,裁判員経験者の意見交流会があって,弁護士会代表として出席したんだけど,出た新聞を見たら,某●日新聞には,私ではなく検察官が述べていた話が,「古川美和弁護士は~~と苦笑い。」と私が話したように書かれてあった。それこそ苦笑いするしかない。

だから,どんなに報道が過熱しても,受け取る側がヒートアップしちゃダメだと思う。

報道を過熱させないためにも。

 

大阪高裁にやられた日

また,というか,高裁で気になる判決があった。↓

大阪市で3人が死亡したアパート火災で、現住建造物等放火罪に問われ、一審で無罪とされた無職尾池治被告(62)の控訴審判決が23日、大阪高裁であった。森岡安広裁判長は「被告が放火したことは優に認定できる」として、一審判決を破棄し、懲役17年(一審求刑懲役18年)を言い渡した。弁護側は上告する方針。
 一審大阪地裁は昨年2月、取り調べを録画したDVDの映像などから、同被告の捜査段階の自白は取調官に迎合したもので信用できないと判断した。
 しかし、森岡裁判長は「3人も死亡した重大な放火事件で、記憶にないことまで取調官の意向に沿うよう供述することは考え難い」と指摘。「危険極まりなく結果は重大だ」と量刑理由を述べた。 

時事通信 2月23日(水)17時18分配信

 

詳細はわからないから,断定的なことは言えないけれど,弁護人の皆さんの心情を思うと・・・私までなんか悔しい。

今日は私も,大阪高裁から保釈却下に対する抗告を却下するとの連絡が。もう,本当にしんどい。

午後いっぱい証人尋問4人だったこともあって,なんだかぐったりしちゃいました。

こういうときは風邪引きそうだし,やることたくさんあるけど早く寝よう(↓)。

裁判官・疑似体験

19日の土曜日は,京都弁護士会主催の市民集会「チャレンジ!裁判員裁判」が行われた。

私は裁判員制度実施本部の広報・講師派遣部会部会長なので(長い名前),この市民集会,イロイロ開催に向けて準備を進めてきたんですね。

京都新聞や朝日新聞でも紹介していただいたおかげか,当日は裁判員を体験してみたい!という市民の皆さんが多数参加してくださいました(深謝!)。

でも,何より私自身が,裁判官役として評議を経験してみて,勉強になりました。ホント,皆さんいろんなご意見をお持ちで,切り口も様々。一つの結論を出すのはとっても難しいけど,裁判官だって毎回ココロとアタマに新風を吹き込まれるだろうな,と思います。

これまでの刑事裁判に新しい風を吹き込む裁判員裁判。もちろん,課題は多いけど,2012年の見直しに向けて,積極的に議論していきたい。

花を買う。

お恥ずかしながら,今日初めて「コトチカ」を通った。いや,阪急は利用するんだけど,最近地下鉄では四条駅を利用することがなかったので(もごもご)。それで,開店準備中のコトチカの花屋さんをのぞいてみた。

最近の街事情に詳しい?隣の席の某女性弁護士から以前聞いたところによると,四条烏丸に昨年オープンした「ラクエ」の地下にも有名なフラワーアーティストのショップが入っていて(私も,同期の弁護士開業祝いなんかで何度か利用したことがある),誰かにプレゼントする花はラクエで,自宅用にはコトチカで買う,みたいな流れがあるんだそうな。

確かに,コトチカ花屋さんには,じぶんち用にちょっと買っていったらいいだろうな,という手頃なかわいいミニブーケが並んでいました。

最近花を買うのがマイブーム。といっても,1~2週間に1回,一輪挿し用に花を1本買うだけなんだけど,色とりどりの花を前に「今日はどれにしよっかな」と悩む数分は,何というかちょっと官能的で,小確幸(しょうかっこう,小さいけれど確かなシアワセ)である。

個人的には,あまり行かないけど,JR二条駅の花屋さんも割とセンスいいなーと思っている。今日は午後から園部なので,ちょっと二条駅でのぞいて行こうっと。

保釈・ほしゃく・ホシャク

またまた久々の更新。どうも筆不精(?)で・・・。

今頭を悩ませているのは保釈。起訴されて、刑事裁判の「被告人」となった後、担保金を積んで勾留を解いてもらうのが「保釈」ですが、これがどうにも出ない。もう3回も請求してるのに、却下。

3度目が却下されたときは、怒りで呼吸が止まりそうになりました。

「刑務所にいずれ行くような人が、何で外に出てもいいのか?」と思われるかもしれませんが、保釈は権利。国際人権(自由権)規約でも、「裁判に付される者を抑留することが原則であってはならない」とされています。裁判が確定して、刑が執行されるまで、市民としての権利制約は必要最小限でないといけないのです。

でも、当たり前に、「悪いことしたやつは(裁判確定してないからまだ悪いことした、と決まってないのに)代用監獄、拘置所にいるのが当然」という空気で、それってあまりに身体を拘束されるってことの重大性に対して認識が甘すぎるぞ、裁判官!

というわけで、怒りながら抗告申立書を起案中。

前も言ったけど、司法修習生、特に裁判官志望者の勾留体験修習、ホント実現してほしい。

被疑者の身体拘束,慎重に!

2ヶ月近くぶりの更新!

このところ,犯行を否認している少年の弁護活動に奔走していました。

高校も欠席が続いていて,このままでは退学の危険。何とか家に帰してください!と身体の拘束に対して準抗告(裁判所に対する異議申し立て)などを繰り返すも,そのたびにあっさり却下。

本当に,身体を拘束されるということが,どれだけ重大な人権侵害か,裁判官は軽視しすぎ!

前々から思っていることだけど,法律家,特に裁判官や検察官になる人は,司法修習期間中に身をもって勾留修習とかすべきですよね。海上保安庁のヘリコプターとか見てる場合じゃないです(私も舞鶴港から巡視艇に乗せてもらいましたが・・・)。

さて,今日は午後から一日証人尋問。気合い入れて行ってきます!

引っ越しの悪夢

この間,全然更新ができていませんでした。その理由は・・・・引っ越し。

子どもが2人になり,家が手狭で引っ越したのですが,ホント大変ですね,引っ越しって。

数えてみたら,私の生涯で10回目の引っ越しなんですけど,今までは親の引っ越しに着いて行くとか,単身で動くとかばかりだったのが,今回は家族の引っ越しを自分が中心となってやらないといけないから,過去最高の大変さ。ようやく生活できる状態にはなったんですが,まだ寝室に段ボールが18箱,本の詰まった段ボールが21箱・・・。当分,段ボールに押しつぶされる悪夢を見そうです。

ちなみに,裁判官・検察官・弁護士の法曹3者のうち,転勤がない弁護士は一番引っ越し回数が少なそうですが,それでも修習中に4回くらい引っ越しを経験してる人が多いと思います。研修所のある埼玉県和光市に行くのが1回,前期修習を終えて実務修習で各地に散らばる時が1回,実務修習後和光に戻って1回,その後就職地に引っ越して終わり。

もっとも,司法修習制度が変わってきているので一概には言えませんが・・・。

 

米国人留学生との交流

 昨日お話ししてた,米国人留学生との交流講義を終えてきました。

 今年で3回目だけど,私も日米の法制度や考え方の違いがわかって勉強になる。特に,わかりやすい日本語で話そうと頭の中で組み立てることによって,自分自身の考えが整理されるのが楽しい。裁判員制度では,「専門家の裁判官の意見に裁判員が影響されたりして問題になったケースはないのか」なんて,スルドイ指摘も出たりして,関心・意識の高さを感じた。

 また来年以降も参加できたらいいな。

ただいま仕事中。

 ブログ初更新。ちゃんとできるかドキドキである。

(さらに…)

ぼちぼち、ポチポチ。

 「空飛ぶ弁護士」などと銘打っておきながら、その実全然飛んでいないわたくし。そんな、飛びたくても飛べない弁護士が、一個人として一人の母親として、日々感じたことを綴っていくブログです。
 つぶやきとか言うならツイッターの方が相応しいんでしょうが、生来ものぐさな私がそんなマメなことできるはずもなし、時々ぼそりとつぶやくこのブログで勘弁してください。はてさてどの程度更新できますやら、はじまりはじまり…。