2013年3月アーカイブ
下鴨へ行ったついでに、以前から行ってみたかった喫茶店「カフェ・ヴェルディ」へ立ち寄った。
ここは、20種類以上のコーヒーのメニューがあり、コーヒー通からは「おいしい」と評判の店。
北大路通よりも南にあって下鴨本通に面しているのだが、店の外観が住宅街とマッチしていて、なんとなく通り過ぎてしまいそう。
店内は、広々として明るく、奥にある焙煎の機械も見えていて、「コーヒー専門店」という雰囲気。
私は「コーヒー通」ではないので「何を飲んだらいいかな・・・」などと思いながらメニューを見ていると、「これがあと1杯分だけあります」と店員さんが紙を持って来た。
「あと1杯分だけ」なんて言われると、そのての言葉に弱い私は「じゃあ、それを」と言って「ブラジルなんとか」というコーヒーを注文した。
コーヒーの温度は82度から86度だそうで、「熱いのがお好きであれば、あたためますが」と言われたが、その温度がきっとおいしく飲めるんだろうなと思い、「あたためなくて結構です」と答えた。
運ばれてきた「ブラジルなんとか」は、コーヒーカップいっぱいに注がれ、優しいまろやかな味は噂のとおりおいしかった。温度も適度だった。
ちょっと、ほっこりしたひとときを過ごした。
(女性弁護士の法律コラム NO.133)
最近の銀行というのは、昔なら無料だったものが、どんどん手数料がかかるようになっている。
例えば、時間外のATMによる出金、枚数の多い両替などなど・・・・
でも、こんな「ぼったくり」があるとは知らなかった。
銀行は、預金業務や貸付業務以外に「遺産整理業務」というのも行っている。
内容は、相続財産の調査や相続財産目録の作成、遺産分割協議書の作成そして相続財産の運用計画の助言など。
最終的には、最後の「相続財産の運用計画」が目的なんだろうと思う。
その遺産整理業務に関し、次のような相談を受けた。
夫を亡くした80代のAさんは、ある大手銀行にこの遺産整理業務を依頼した。
その後、相続税申告手続きを税理士に依頼し、税理士が相続財産目録を作成することになったので、税理士がAさんを伴い銀行を訪れた際、口頭で「相続財産目録の作成はうちの方でするから結構です」と断った。
ところが、しばらくして、銀行は、相続財産目録を作成し、高齢のAさんに交付してしまった。
Aさんの税理士は、「口頭で断ったではないか」と抗議したものの、銀行側は「そのような記録はない」「Aさんは、何も言わずに目録を受け取った」と強気の姿勢。
「ぼったくり」と思ったのは、その手数料の金額である。
委任契約書によると、中途解約の場合、相続財産目録を交付する前なら「定額30万円」、相続財産目録交付後であれば、「相続財産に一定の料率を架けて算出された合計金額の50%+30万円」となっており、結局、Aさんは、相続財産目録を受け取ってしまったばかりに数百万円の解約手数料の請求書が届いた。
つまり契約後、目録交付前であれば、仮に財産調査に着手していなくても、銀行は30万円の手数料を請求することができる。
また、目録さえ交付してしまえば、(相続財産の額にもよるが)その手数料はグンとはねあがる。
しかし、相続財産目録というものは、弁護士でなくても、たいていの法律事務所の多少の経験ある事務局であれば、作成できるものである。
実際Aさんが交付を受けた目録も、うちの事務所の事務局なら作成できるような内容であった。
消費者契約法は、たとえ契約してしまっても、その条項が消費者の利益を不当に害する場合には、その条項を無効にすることができる。
私としては、このような「ぼったくり」は消費者契約法により十分争える気がした。
しかし、最終的にAさんは、銀行との紛争は望まないとして手数料を払われたようである。
それにしても、このような大企業の「ぼったくり」は許せない。
銀行に「遺産整理業務」を委任する場合には、十分慎重に検討してほしい。
(女性弁護士の法律コラム NO.132)
大阪の高校のバスケット部で起きた体罰による生徒の自殺や柔道女子の五輪代表選手らによる指導者に対するパワハラの告発をきっかけに、学校やスポーツ界における「体罰」や「暴力」などが社会問題となっている。
でも、これは、学校やスポーツ界だけの問題なのだろうか。
私たち弁護士が日常的に扱う「暴力」問題には、夫婦間の家庭内暴力(DV)、親の子どもに対する虐待、セクシュアルハラスメントあるいはパワーハラスメントなどがある。
例えばDV法が施行されたのは2001年だが、これらの問題は決してその頃から始まったものではなく、古くから日本社会で起こってきたのが、表面化・社会問題化したものにすぎない。
家庭内で言えば、夫が妻に暴力をふるうのは「仕方がない」、父親や母親が子どもに暴力をふるうのは「しつけ」だとして、ずっと容認されてきた。
法ができた現在でさえ、「多少の暴力ならいいじゃないか」という風潮が法の世界でもあるのが許し難い。
以前扱ったDVによる離婚事件で、婚姻中、夫は妻や子に暴力をふるっていたが、実は、その夫は自分の親から幼い頃から暴力をふるわれていた。
まさに暴力の連鎖である。
学校での体罰やスポーツ界での暴力も根は同じ。
ところで、第1次安倍内閣の時の2007年2月、文部科学省は体罰の一部を事実上容認する通知を出した。
それから6年、安倍首相は、体罰は「断ち切らなければならない悪弊だ」「日本の伝統という考え方は間違い」と言いつつ、他方で「クラスの一体性あるいは授業を進める上に於いて、著しく進行を乱す児童がいたときの指導については様々な考えがあると思うんですよ」とし、やはり6年前と意識は変わっていないじゃないかと思うばかり。
体罰や暴力は、人としての尊厳を否定するものという意識を、もっともっとこの社会に根付かせていかなければいけない。
とてもショッキングなニュースである。
2013年3月19日付け毎日新聞。
カリフォルニア州図書館調査局が昨年9月に発表した調査によると、イラクや国際駐留が続くアフガニスタンに派遣された米女性兵士延べ28万人のうち33.5%が米軍内でレイプされ、63.8%が上官から性的な嫌がらせを受けたと回答した。
米国内では「見えない戦争」と問題視されている。
これまで沖縄で相次いで起こっている米軍兵士による女性暴行事件も根っこは同じ。
戦争や軍隊は、人間の心も身体も破壊する。
京都では・・・
日米両政府が、米軍の弾道ミサイル探知用移動式早期警戒レーダー(Xバンドレーダー)を追加配備する候補地を、京都府京丹後市の航空自衛隊経ケ岬分屯地に絞り込んだことが、2月24日わかった。
同分屯基地は、北朝鮮がグアム方面に弾道ミサイルを発射した場合の探知・追尾に適していると判断したとのこと。
京都に米軍がやってくる!?
テロや攻撃の恐れ、米軍兵士による犯罪多発の可能性・・・など、不安はすべて現実的。
自然豊かな京丹後を戦争の基地に絶対にしてはならない。
私は、薬嫌い、医者嫌いなものだから、こんな本が出ると、すぐ飛びついてしまう。
慶応義塾大学医学部放射線科講師、近藤誠氏の「医者に殺されない47の心得」(株式会社アスコム発行)。
「今の日本で大人がかかる病気はたいてい『老化現象』で医者にかかったり、薬を飲んだりして治せるものではない」
「病院によく行く人ほど、薬や治療で命を縮めやすい」
「血圧やコレステロールの基準値をササッといじれば、薬の売り上げが伸び、億単位、兆単位のお金を生み出す」
「がん検診は何の役にも立っていない」
などなど。
医者なのに、ここまで言っていいの?と思うような内容。
でも、目から鱗。
今まで何の疑問も抱かずにいたことや医者から言われたことなどについて「それって本当なの?」と疑って、自分で色々調べることが大切だということがわかった。
この近藤氏、昨年読んだ(2012年3月12日ブログ)あの「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著書の中村仁一氏との共著で、「どうせ死ぬなら『がん』がいい」という本も最近出版している。
やはり、このお二人は共通の考え方の持ち主なんだな。