山好きには、たまらないテレビ番組が始まった。
私も昨年7月30日、日本百名山を完登したが(2013年8月2日付け当ブログ)、その百名山を交通機関を一切使わず、自分の脚とカヤックだけで7ヶ月かけて挑むという企画だ。
山の魅力だけでなく、そこで出会った登山者や地元の人々、食や風景も紹介することで、あらためて山国日本の豊かな自然と四季を見つめなおす試みとのこと。
主人公は、30歳のアドベンチャーレーサー田中陽希氏。
第1回は、5月24日放映された。
屋久島の宮之浦岳から九州、大山、四国まで。
宮之浦岳を海抜0Mから登り、その後、自分でカヤックを漕いで九州まで渡る。
地道も歩いたり走ったり・・・
人間の力ってすごい!
阿蘇の高岳山頂では、この企画を知った長崎県の女性登山者が待っていた。
あ~、私も時間が合えば、追っかけしたい!
2014年5月アーカイブ
ミズバショウと言うと、「夏の思い出」という歌がすぐ思い浮かぶ。
「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬 遠い空・・・ ミズバショウの花が咲いている 夢見て咲いている 水のほとり」
でも、夏の尾瀬に行っても、ミズバショウの花を見ることはできない。
実は、尾瀬のミズバショウは、雪が消える5月下旬が一番の見頃なのだ。
これまで何回か尾瀬に行ったことはあるが、いつも夏ばかりなので、花を見たことはなかった。
そんなミズバショウの花を福井県で見られることを知った。
石川県白山市と福井県勝山市にまたがる取立山(とりたてやま、1307M)の山頂近くにミズバショウの群生地がある。
標高は高いが、870Mの所に駐車場があるので、軽い登山で見ることができる。
週末は大変混雑すると聞いていたので、早朝、登山口に着いた。
駐車場には、まだ10台ほどしか車は止まっていない。
大滝コースを登り、約1時間20分でコツブリ山(1264M)に到着。
残雪が残る白山が真正面に見える。
そのコツブリ山から急坂を少し下った所にミズバショウの群生地はあった。
時間が早いせいか、まだ人もまばら。
ゆっくりカメラで写すことができた。
登山道に近い方は、もう満開を過ぎていたが、奥の方に進むと、満開のミズバショウが現れた。
まさに「湿原の貴婦人」。感動!
ミズバショウは、白い花びらのように見えるものは、葉が変形したもので、中央の円柱状に密集するのが花だ。
ミズバショウを堪能した後は、取立山の山頂へ。
ここからも白山が更に一層大きく見える。
あまり広くない山頂は、登山者であふれていた。
下山は、取立山コースを下る。
下山中も、多くの登山者とすれ違った。
早く来て良かった・・・
午後2時には京都に戻った。
(女性弁護士の法律コラム NO.171)
記者会見まで開いて「無罪」と言っていた被告人が、一転して「すいません。私が真犯人です」ということになったPC遠隔操作事件。
私たち弁護士にとって、「絶対にやっていない」と言っていた被疑者や被告人が、途中から「実は、やっていた」とくつがえすことは、そんなに珍しいことでもない。
一生懸命「無罪」として弁護活動をしていたのに、それが事実ではなかったことを知ったときは、正直、ショックを感じる。
若い頃は、その若さ故に、特にショックが強かった記憶がある。
被疑者・被告人との信頼関係が破壊されたと感じれば、私撰であれば、弁護人をやめることもありうる。
今回のPC遠隔操作事件の主任弁護人である佐藤博史弁護士は、記者会見で、「全く裏切られたような否定的な感情はない」「私自身は、否認している被疑者が『実は、やってました』と告白することに何回か遭遇している。それをもとに弁護するのが弁護士だ。裏切られたと非難するものでもない」と言っておられた。
そして、被告人には、即座に「あなたを見捨てない」と言われたそうだ。
佐藤弁護士は、再審無罪を勝ち取った足利事件の主任弁護人であった。
長年の刑事弁護活動に裏打ちされた経験で、被告人を「見捨てることはできない」と判断されたのであろう。
被告人にとって、多くの善良な人々を巻き込んだ罪の重さは、はかりしれない。
(女性弁護士の法律コラム NO.170)
約10年前の離婚事件の依頼者Aさんが久しぶりに法律相談に来てくれたのは、昨年の夏だった。
1週間後にガンの手術をするということで、遺言などについての法律相談だった。
私よりずいぶん年下のAさんのガン手術の話は、とても衝撃だったが、淡々と語るAさんは、冷静で落ち着いているように思われた。
そして、最近、またAさんが相談に来られた。
私の気持ちのどこかにAさんの手術の予後が気がかりだったこともあり、再び会えたことは本当に嬉しかった。
でも、Aさんの口からは、手術はしたが、ガンは転移しており、余命はあまりないという言葉が発せられた。
悲しかった。
今回、相談に来られたのは、そんなAさんに新たな事件が起こったからだ。
弁護士がつかないと解決できない事件ではないと思われたが、私はこんな状態のAさんを一人で裁判所に行かせるわけにはいかないと思い、受任することにした。
これも縁。
Aさんの負担を少しでも少なくしてあげられるよう、力を尽くしたい。
(女性弁護士の法律コラム NO.169)
集団的自衛権行使容認の論拠として、1959(昭和34)年の砂川事件最高裁判決を援用している政府、自民党。
砂川事件というのは、1957(昭和32)年7月、東京都砂川町(現、立川市)の米軍基地に立ち入った、基地拡張に反対するデモ参加者7人が刑事特別法違反罪で起訴された事件です。
この砂川事件は、1959年3月、第一審の東京地裁が日米安保条約に基づく駐留米軍は憲法9条が禁じた「戦力」にあたるとして無罪を言い渡しました(いわゆる伊達判決)。
しかし、その後同年12月、最高裁は、安保条約や駐留米軍を「司法審査の範囲外」として、一審判決を破棄差し戻し、後に有罪が確定しました。
私たちは、この砂川判決について、大学生の時、憲法の講義で学び、また、法律家を志した後は司法試験の受験勉強でも勉強しました。
内閣総理大臣らの「解釈」によって憲法9条に集団的自衛権を認めるのは立憲主義に反するという国民の批判に対し、最近になって、政府・自民党は、砂川事件最高裁判決が「わが国が存立を全うするために必要な自衛措置を取り得ることは国家固有の権能の行使として当然」としており、集団的自衛権を否定していないと主張するようになりました。
それに対し、当時の砂川事件を担当した弁護士や一審の無罪判決に関わった元裁判官が批判の声を上げています(2014年5月10日京都新聞朝刊)。
5月9日、弁護士らは、東京都内で記者会見し、裁判の主要な争点は日米安保条約に基づく米軍駐留の憲法9条適否であって、わが国固有の自衛権の問題ではなかったことなど、最高裁判決のとらえ方を説明し、集団的自衛権行使の可否について判断も示唆もしていないと指摘しました。
また、一審を担当した元裁判官の松本一郎独協大名誉教授は、「自衛隊は1954年に発足したばかりで、よちよち歩き。米軍を守るといった集団的自衛権は議論にもならなかったし、自衛権と言えば、個別的自衛権だった」と当時を振り返っています。
立憲主義を踏みにじる政府・自民党のやり方は絶対認めることはできません。
私たち弁護士も、大きな反対の声を上げていきたいと思います。
(女性弁護士の法律コラム NO.168)
新聞報道によると、2013年4月1日に施行された改正労働契約法20条を根拠に、非正規労働者が正規労働者との格差是正を求めた裁判が、あいついで2件東京地裁に提訴されました。
労働契約法20条は、有期雇用契約の労働者について、期間の定めのあることによる不合理な労働条件を禁止しています。
この規定は、民主党政権下での数少ない成果(?)の1つと言えるでしょう。
●東京メトロコマース訴訟
東京メトロコマースは、駅構内の販売店等を経営する会社で、正規・非正規合わせて約840人の従業員がいます。
今回、駅販売店で販売を担当する4名の有期雇用社員が労働条件の格差は違法として損害賠償請求訴訟を提訴しました。
販売店では、正社員と同じ時間、同じ仕事内容で働いているにもかかわらず、基本給・手当・賞与・退職金いずれも大きな労働条件の差があるとのことです。
●日本郵便訴訟
日本郵便株式会社は、誰もが知っている「郵便局」です。
従業員は全体で約39万人、正社員以外の有期雇用社員は約19万人で49%を占めてします。
原告3名は、時給制契約社員で、正社員と同じ勤務シフト制に組み込まれ労働時間も同じです。
しかし、例えば、年末年始の繁忙期に正社員にはつく手当が有期社員には支払われなかったり、夏季冬季休暇や病気休暇などが取得できないなどの格差があるとのことです。
そこで、病気休暇を取得する地位、諸手当の支払いを求めて提訴しました。
このような正規と非正規とで大きな格差のあるような労働条件の職場は、今の社会にたくさんあると思います。
でも、立場の弱い非正規労働者は、声を上げると雇止めとなったりするので、じっと我慢を強いられています。
今回の2件の裁判は、非正規労働者とそれを支援する労働組合が立ち上がって提訴に至りました。
是非、頑張ってほしいと思います。
GW後半、全国各地で海や山で事故が起こっているようで、心が痛い。
今年のGWは遠出せず、5月3日は大御影山(おおみかげやま)、5月4日は4月27日の続きということで、黒河峠~三国山~赤坂山~寒風~マキノスキー場を歩いた。
いずれも滋賀県の高島トレイルの一部だ。
いずれの山も春の花が群生して咲いており、ゆっくり登山を楽しむことができた。
とりわけ大御影山(950.1m)は、登山者も少なく、花の宝庫だった。
大御影山へは、ビラデスト今津の駐車場から出発。
近江坂という福井県若狭町まで続く古道が登山道だ。
登山道を入ってすぐに、オオイワカガミが群生。
こんなにたくさんのオオイワカガミは見たことがない。
また、登山道がややなだらかになった頃には、思いがけず、満開のしゃくなげが、枝もたわわに花開いていた。
シャクナゲは年によっては、花が咲かないこともあり、今年は当たり年かなあと思った。
大御影山は、登り始めが少し急坂だが、その後は、距離は長いがずっとなだらかな登山道となっており、歩きやすかった。
他にも、カタクリ、トクワカソウ、スミレなどが登山道の両脇にずっと咲いており、春の山を満喫した。