事務所の業務は、本日で終了しました。
今年1年、皆様にはお世話になり、本当に有り難うございました。
ブログにも書いた親しい女友達は、10月に帰らぬ人となり、とても寂しい思いをしています。
でも、最期まで前を向いた彼女の生き方はとても感動的でした。
そして、その彼女を見守った仲間たちの暖かさも再確認することができました。
「平和」が侵されそうな足音が聞こえてきます。
人間としての価値に違いはないのに、ますます格差は広がっています。
微力ではありますが、あと残された人生の中で、自分にできることを精一杯していきたいと思っています。
来年もどうかよろしくお願い申しあげます。
2014年12月アーカイブ
(女性弁護士の法律コラム NO.189)
日本テレビにアナウンサーとして2015年4月からの採用が内定していた女性が、ホステスのアルバイトをしていたことがわかり、「求められる清廉性にふさわしくない」という理由で内定を取り消された。
その後、この女性は、今年10月、内定取り消しは無効として提訴し、現在、係争中である。
まず、この「内定」を法的に解説すると、企業による募集に対する応募は労働契約締結の申込みであり、内定通知はその申込みに対する承諾であるから、内定通知によって「入社予定日を就労の始期とする解約権留保付労働契約」が成立することになる(昭和54年7月20日付け最高裁判決)。
従って、企業による採用内定取り消しは、既に成立している労働契約の一方的解約(解雇)であり、採用内定取り消しが適法と認められるのは、「採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できない」事実が後に判明し、しかも、それにより採用内定を取り消すことが「客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認できる」場合に限られるのである(前記最高裁判決)。
本件についてはどうだろうか。
銀座のクラブのホステスとして働いていたことを申告しなかったことを理由とする内定取り消しが「客観的に合理的と認められ社会通念上相当」かどうかが問題となる。
ネット上では、賛否両論の議論がなされているが、2014年12月12日付け西日本新聞に掲載された貴戸理恵関西学院大学准教授のコラム内容がとても得心できた。
私には、銀座どころか、地元の京都祇園でも、その夜の世界などほとんど知るところではない。
それでも、少なくない女子大学生にとってホステスが身近なアルバイトになっている現実があることはなんとなく耳にしていた。
それは、東大生、京大生しかりである。
貴戸准教授は、「学費が高額で奨学金などの受給が少なくない日本では」・・・「女性が学業を全うしたければ、時給に恵まれ、時間的に『本業』とかぶらないアルバイトを探すのは当然」「ホステスとは単に『学校のないときにできて、時給が高い仕事』の1つにすぎない」と言う。
日テレがこの女性に送った通知には「銀座のホステス歴は、アナウンサーとしての清廉性にふさわしくない」と書かれてあったそうだ。
日テレの言う「清廉性」とはいったい何なのか。
貴戸准教授は、このようなことが認められれば、アナウンサーのほかに、教師や金融関係など「清廉性」の要求が高い職業から「苦学生」を締め出すことにもつながると指摘する。
そもそも女性だけがホステス経験を理由に「清廉でない」と内定を取り消されるが、クラブよりももっと性的に「過激」であろうキャバクラや風俗店に行った経験を理由に、男性が「清廉でない」と内定を取り消されることはない。
接待する側と接待される側とが「清廉性」においてそれほど違うものなのか。
日テレのジェンダー感覚を疑うばかりである。
元ホステスのアナウンサー誕生を期待している。
(女性弁護士の法律コラム NO.188)
自筆証書遺言を書いていた友人が亡くなり、私が遺言書を預かっていたので、昨日、京都家庭裁判所に「遺言書の検認」に行って来ました。
自筆証書遺言の場合、遺言者の死後、家庭裁判所の「検認」を経なければ、遺言書としての効力を生じません(民法1004条)。
自筆証書遺言を発見した人あるいは保管していた人は、その遺言書を家裁に提出して「検認」を請求しなければなりません。
「検認」の日には、法定相続人も立ち会うことができます。
法定相続人の調査も保管者の仕事です。
私たちは弁護士ですから相続人調査は慣れていますが、一般の方だったら結構面倒で大変だろうと思います。
検認の手続きでは、裁判官が、まず保管者に対し「これは誰が書いたものですか?」「押してある印鑑は誰のものですか?」などという質問をされました。
次に、立ち会っている相続人にも同じ質問がされました。
手続き自体は、5~10分で終了しました。
あとは、遺言書の内容どおりに執行するだけです。
20代や30代の頃は、本当に良く眠った。
休日になると、お昼近くまで眠り続けたこともあった。
なんとか早く起きられないかしらと、「朝起きられないが治る本」というタイトルの本を買って読んだこともあった。
ところがである。
1998年末から翌1999年正月にかけてメキシコ旅行にでかけたのだが、メキシコから帰国して以来、なぜかすっかり早起きとなり、現在に至っている。
「朝起きられないが治る本」を読んでいたのが嘘みたいに治った。
最近は、夜は午後11~12時には眠り、夏は外が明るくなる午前5時から6時には目覚め、冬は暗いので午前7時前に目覚める。
ところで、健康づくりのために眠りを向上させようと、厚生労働省が策定する睡眠指針が今年、11年ぶりに改定された。
「健康づくりのための睡眠指針2014」
大規模な住民調査により、睡眠時間が6時間未満の短い人や、逆に8時間を超える長い人は糖尿病や高血圧になりやすいことがわかった。
病気になりにくかったのは7時間前後の睡眠の人だったとのこと。
私はだいたい7時間くらい眠っているかなあ・・・
でも、最近、睡眠が浅くなっているような気がしていたら、年をとると不眠がちになると書かれてあるものもあった。
そのうち「眠れないが治る本」を読まなくてはならなくなるかしら・・・
テレビ東京系の番組「カンブリア宮殿」。
毎回、今、注目される経営者を取り上げた1時間番組だが、ほとんど観たことはない。
でも12月4日に、高校時代の同級生の「遠藤君」が取り上げられることをメーリングリストで知り、観た。
あのカミソリの刃で有名な貝印の社長遠藤宏治さんとは、岐阜高校の時の同級生で、高校1年の時は同じクラスだった。
親しかったわけではないので、当時のエピソードは何も記憶にないが、真面目な好青年だった。
岐阜高校の私たちの学年は、地元の岐阜だけでなく、関西や関東でも頻繁に同窓会を開いているが、卒業以来、遠藤さんとは一緒になったことがない。
テレビで、ン十年ぶりに拝見した容貌は、若い頃の容姿がそのまま年を重ねたという感じだった。
でも、成功する経営者というのは、さすが「あきらめない」「実行力」「優しさ」などを兼ね備えているもんだと本当に感心し、また感動した。
高校の時から、遠藤さんが貝印の息子であることは知っていたので、将来は、貝印の社長になるんだろうなと思っていた。
でも、当時の貝印(2代目である父親が社長の時代)は、おそらく岐阜県関市で古くから続く一企業にすぎなかった。
番組によると、2代目が若くして死去され、30代で社長となった遠藤さんは、バブル経済の崩壊、30億円の在庫などの危機を乗り越え、とうとう現在では、世界的に展開する企業に発展させた。
3代目として順調に発展していったのかなあと思っていたが、大変な荒波を乗り越えて来たことを知った。
そして現在は、カミソリ、包丁はもとより、様々なキッチン用品、そして医療メスなどの分野まで次々とヒット商品を生み出している。
遠藤さんは、「刀鍛冶」という関の伝統を守る、そしてそれだけでなく、商品製造を委託することによって地元関の地場産業も守る、と語った。
「人に優しい刃物を作る」とも。
「旬」(しゅん)という包丁シリーズが海外でも好評だそうだ。
ほしい!
同級生割引はないかしら?などとセコいことを考えながら、いつか同窓会で会える日を楽しみにしようと思った。
俳優の高倉健さんに続き、11月28日菅原文太さんが亡くなった。
菅原さんは、東日本大震災をきっかけに脱原発を表明したり、集団的自衛権行使容認にも反対していた。
菅原さんは、沖縄県名護市辺野古への新基地建設にも反対を表明し、亡くなる直前の11月1日、沖縄知事選で翁長氏を応援し、集会で次のような発言をしていた(2014年12月4日付けしんぶん赤旗)。
「政治の役割は2つあります。
1つは国民を飢えさせないこと。安全な食べ物を食べさせること。
もう1つは、これが最も大事です。絶対に戦争をしないこと。
・・・
沖縄の風土も、本土の風土も海も山も空気も風も全て国家のものではありません。そこに住んでいる人たちのものです。辺野古も然り。勝手に他国へ売り飛ばさないでくれ。」
12月14日、突然、衆議院議員の総選挙投票日となった。
争点は、アベノミクスだけではない。
消費税、原発再稼働の是非、秘密保護法などなど。
菅原さんの思いを引き継ぎ、戦争への道をストップさせるために、1票を投じたいと思う。
ご存知のとおり、最近、スーパーの店頭からバターがほとんど姿を消している。
「お一人様、1個限り」と書いてあるのに、バターそのものが置いてないこともある。
朝は、トーストにバター派の私にとっては、深刻な事態だ。
バター不足の原因は、わが国の酪農家の減少で原料となる牛乳の生産量が減っている上に、昨夏の猛暑で牛が疲弊し更に生産量が落ちたということらしい。
日本の酪農家の減少は深刻だ。
高齢化や円安による原料費の高騰で、酪農家の廃業は後を絶たない。
酪農家の戸数は、ここ10年で約1万戸減り、約1万9000戸である。
それに伴い、牛乳の生産量も減っている。
そして、鮮度が命でしかも取引価格の高い牛乳(1キログラム当たり115円)が優先され、取引価格が安いバター(1キログラム当たり70円)は、あまった牛乳の調整弁となっているとのこと。
でも、安易に外国輸入に道を開けば、日本の農業は滅びてしまう。
何度も今回のような事態が起こらないようにするには、日本の酪農家を保護する政策が不可欠だ。
ところで、2012年9月24日付けのブログで「バターを作った」ことを紹介したが、今回も、たまたま生クリームが余っていたので、また、ペットボトルでカシャカシャ振ること約10分で、バターを作った。
この方が新鮮だけどね。
でも、この機に、トースト&バターから卒業しようかなあ・・・