1. 2017年8月

2017年8月アーカイブ

 
もうすぐ8月も終わろうとしており、今年もいくつかの夏山に登った。
しかし、今年は、2017年7月25日付けブログで書いた北海道を始め、どこの山に登っても天候不良で、自分が本当に「雨女」かもしれないと思ってしまう。
 
田部井淳子さんをはじめ、著名な登山家たちは、その著書などで「雨の日の登山も楽しい」と書かれているが、周囲の山々が何も見えない中を黙々と歩いていくのは、正直つらかった。
 
●7月23日 仙丈ヶ岳(標高3033M)
 
仙丈ヶ岳は、南アルプスの山で、日本百名山の1つ。
私は2013年7月に日本百名山を完登したが、100座の山を登ったうち、雨の中を登った山もいくつかあり、仙丈ヶ岳もその1つであった。
仙丈ヶ岳は、花の百名山でもあるので、是非、高山植物が咲く頃に登ってみたかった。
当初の天気予報では晴予報であったが、直前に天候悪化となった。
 
前夜、北沢峠のこもれび荘(綺麗に改装されていた)に泊まり、翌朝午前5時15分出発。
天候は曇りで、周囲の山々はガスで見えない。
沢沿いの登山道を登る。沢にはまだ所々雪渓が残っていた。
 

 
高山植物もたくさん咲いている。
 
ウサギギク

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
キバナシャクナゲ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
沢から離れ、樹林帯の登山道を少し登ると、馬の背ヒュッテという山小屋が現れた。
しかし、この辺りから雨が降り出す。
馬の背ヒュッテから尾根を歩き、急坂を登って仙丈小屋に到着。
小屋の自炊室で昼食を食べていると、少しだけガスが切れ、仙丈ヶ岳の頂上が見える。
昼食後、登頂。
 

 
ガスが取れることを期待して約20分ほど頂上にいたが、結局ガスは取れず、泣く泣く下山した。
 
 
 
 
 
 

 
2017年8月22日付け京都新聞朝刊「こころに社会を刻む」という特集記事で、第2次世界大戦末期、京都が原爆の投下目標の最優先標的としてリストアップされていたことを取り上げていた。
 
記事によると、京都が原爆投下目標となった経過は、次のとおりだ。
 
●1945年4月27日 原爆の「標的委員会」初会合。優先順位①広島②京都③横浜。
標的選定については、①日本に最大限の心理的効果を与えること、②公表時、世界中にこの兵器の重要性を認識させるため、最初の使用は壮大なスペクタルになるようにすること。
そして、「知的水準の高い人がいる京都は兵器の意義をわからせる上で優位だ」と報告された。
●同年5月10・11日 第2回「標的委員会」。原爆投下の第1目標を京都に。以下、広島、横浜、小倉、新潟。
●同年5月28日 第3回「標的委員会」。原爆の標的都市は通常の爆弾で空爆せず、「保全」するよう空軍に要請することが決定される。
●同年5月29日 横浜は標的リストから外れたため、この日、横浜大空襲。
●同年7月16日 米ニューメキシコ州で初の原子爆弾の爆発実験に成功
●同年7月25日 広島・小倉・新潟・長崎を標的とする原爆投下指令
京都は、最初の投下目標から外れ、8月中旬の3発目の原爆投下の対象として想定。
●同年8月2日 米空軍、①広島②小倉③長崎に6日投下を発令
●同年8月6日 広島に原爆投下
●同年8月9日 小倉が視界不良のため、長崎に原爆投下
●同年8月15日 日本が降伏
 
標的の選考は、地形や建物の分布は爆風の効果を測定しやすいかや、心理的ダメージの大きさが重要項目で、文化財はまったく考慮されていない。
京都の爆心地は、京都市下京区の梅小路機関車区(現在の梅小路公園)に設定されていた。
京都は最後まで標的から解除されなかったのであった。
 
京都と同じく投下目標だった小倉(現在の北九州市)では、市が平和資料館建設の整備計画を進めている。米軍が原爆を落とそうとした歴史も展示する予定だ。2010年には非核都市宣言も出している。
 
もし、戦争がもう少しだけ長引いていたら、京都にも原爆が投下された可能性は非常に高い。
その意味で、京都の自治体は、被爆の准当事者として、もっと核兵器禁止の問題や平和の問題に取り組んでいかなければならないと強く思う。
 
 
 
 

京の路地裏のレストラン「ORTO」

 
8月16日、京都五山の送り火の夜。
「今年は雨が降らなくて良かったね」(昨年、大雨でした)と言いながらも、送り火を見ることはなく、食事に出かけた。
 
京都の路地裏のレストラン「ORTO」(オルト)(衣棚通三条下る)。
2017年8月5日放映のテレビ朝日の番組「LIFE~夢のカタチ」では、「ORTO」のオーナーシェフ谷村真司さんが登場した。
 
「ORTO」はイタリア語で「菜園」という意味。
京都府久御山町の実家で取れた野菜やハーブをふんだんに使って、一皿一皿の料理を、まるで絵画のように作り上げる。
場所も近いので、行ってみたいと思った。
 
普通、テレビで放映されると、しばらくは予約が取れないものだが、16日は送り火を見に行く人が多いせいだろうか、思いがけず、予約を取ることができた。
 
店は、細い路地裏にあった。
1階はカウンター席で、2階はテーブル席。
夜は、コース料理のみ。
メニューには、メインの素材の名前しかかかれていない。
 
まずは、「前菜」
豚肉を使った揚げものとフルーツソース。
 

 
「茗荷」(みょうが)
黄色の茗荷の花の下には、しまあじのお造り。それを右横のシャーベットで混ぜながらいただく。
 

 
「鮎」
川のようなイメージで描かれているのは、バジルソース。
 

 
「茶そば」
茶そば・おくら・きゅうり・たこが混ぜ込んである。
 

 
「菜園」
もしかしたら、この料理がORTOの本当のメインかもしれない。
実に40種類以上の野菜とハーブと花が使われているサラダ。
 

 
「鰻」(うなぎ)
鰻になすが沿えてあり、上にはなすの皮も乗っている。
 

 
「雲丹」(うに)
「箸休めです」と。エッ!箸休めに雲丹!!雲丹の下には、もずく酢とクリーム
 

 
「夏鹿」
初めて鹿肉を食べた。赤身肉で食べやすい。
 

 
「キーマカレー」
メニューには載っていないが、シェフが作ったスパイスと鹿肉を使ったカレー。
 

 
「西瓜」(すいか)
デザートの1番目は、西瓜とシャーベット。
 

 
「無花果」(いちじく)
デザートの2番目。
 

 
どの料理もとてもおいしく、1皿の量は少な目だが、おなかは一杯になった。
久しぶりに優雅な夕食となった。
また季節を変えて、訪れてみたい。

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