原発を描いた映画だと聞いたので、DVDを借りて観た。
ジェーン・フォンダ演じるキンバリーは、テレビ局のレポーター。
原子力発電所のドキュメンタリーの取材中、原発トラブルに遭遇。しかし、その後、発電所側からトラブルの報告は何もなし。
だが、発電所の技師ゴデルはトラブルの原因につながる重大な欠陥を発見。キンバリーと連絡を取り、マスコミに公表しようとするが、証拠資料は奪われてしまい、ゴデルは原子力制御室にたてこもる。
そしてテレビ報道が始まった直後、発電所側が要請した警官にゴデルは「精神異常者」として撃ち殺されてしまう。
キンバリーは「彼はまぎれもなくヒーローでした」と泣きながら叫ぶが・・・・
「チャイナ・シンドローム」とは、燃料がメルトダウンして地面に潜り込み、地球の反対側にある中国まで到達する、というジョーク。
作品中でジョークとして語られる。
この映画は1979年3月16日に公開されたが、その12日後の3月28日にペンシルベニア州のスリーマイル島の原子力発電所でメルトダウン事故が実際に起こり、大きな反響を呼んだ。
2011年3月に発生した東日本の地震によって起こった福島第1原子力発電所事故では、当初はメルトダウンは起こっていないとしていたが、専門家が懸念していたとおり、地震の数日後以内にはメルトダウンを起こしていたことがわかった。
この映画の発電所側の対応は、まさしく今、現実に日本で起こっていることと重なってしまう。
原発という社会問題とマスコミのありかたを問うた、素晴らしい作品。現在に置き変えても、全く遜色ない。
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