1、トムラウシへの想い~1度目の挑戦~
北海道の最奥、大雪山系にトムラウシという山があり、その周辺は、高山植物の花々が咲き乱れ、まるで天上の楽園のよう・・・・
そんな文章を読んだのはもう15年も前のこと。
「行ってみたい!」と思った。しかし、縦走路には避難小屋しかなく、シュラフやマット、食料を持参しなければならない。それまでの有人小屋のラクチン登山とは違っていた。
それでも、「行きたい!」という思いは抑えられず、1997年黒岳~トムラウシの縦走を試みた。
天候は、初日からあまり良くなかった。それでも、1日目の白雲岳避難小屋まではだどり着いた。しかし、翌朝からは、台風のように雨風が吹き、その中を必死で引き返した。
2、2度目の挑戦
それ以降は、トムラウシのことは考えず、北海道以外の山をあちこち登っていた。
そんな折りの2009年7月、トムラウシでアミューズトラベル社のツアー登山客らの大量遭難事故(低体温症死亡)が発生した。
1度目の時、吹き飛ばされそうな強風と雨の中を歩いた記憶がよみがえった。北海道の気候は、荒れると、尋常ではない。
特に、このコースは1度山の中に入ってしまうと、簡単にエスケープできるルートがなく、怖さを認識した。
そして翌2010年7月、2度目の挑戦を試みた。
今度は、アミューズトラベル社のコースと同じく旭岳から入ることにした。昨年遭難があったせいか、登山客が少ないとタクシーの運転手さんから聞いた。
初日は、快晴。道内最高峰の旭岳(2290M)の山頂からは360度の展望があり、トムラウシ山も遠くに望むことができた。前回と同じく白雲岳避難小屋泊。ところが、翌朝、再び天候は悪化。回復する気配もない。またしても泣く泣く撤退した。
3、3度目の挑戦
そして今回。
天気予報はまあまあ。「3度目の正直」「今度こそ」という思いは強い。
8月1日、昨年と同様、旭岳から登り始める。
初日の天気は昨年の方が良い。トムラウシ方面が雲で見えず、周辺も所々雲がかかって展望がきかない。
でも、高山植物が咲き、快適な歩行となった。
そして、三度目の白雲岳避難小屋泊。
夜は雨が降るという予報。
同行のA弁護士は、テント持参にもかかわらず、雨を避け、小屋泊まりにすると言う。
眠っていると、雨が屋根を打つ音が聞こえる。ほんとに雨が降ってきた・・・・
(続く)
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