ベアテ・シロタ・ゴードンさん。
日本国憲法に24条の「男女平等」条項を書いてくれた米国人女性である。
昨年12月30日、89歳で亡くなったことを新聞で知った。
ベアテさんは、5歳の時にロシアのピアニストの父とともに来日し、少女時代を日本で過ごした。その後、渡米し、戦争情報局やタイム誌で働いた後、1945年GHQ民政局のスタッフとして再来日。22歳の若さで日本国憲法草案の人権条項作成にたずさわり、憲法24条を明記することに尽力した。戦前の女性の無権利状態を憂えての24条だった。
草案に対し、当時の日本側は「こういう女性の権利は全然日本の国に合わない、こういう権利は日本の文化に合わない」と猛反発した。
だから、ベアテさんがいなければ、日本の「男女平等」はどうなっていたかわからない。
なお、24条ができた経緯については、ベアテさんの自伝「1945年のクリスマス」に詳しく書かれてある。
共同通信に対して、ベアテさんの娘ニコルさんは「母は生前、憲法の平和、男女同権の条項を守る必要性を訴えていた。改正に総じて反対だったが、この2つ(の変更や削除)を特に懸念していた。供物で弔意を示したい場合は、代わりに護憲団体・9条の会に寄付してほしい」と語ったそうだ。
憲法24条そして9条・・・・未来の子どもたちのために、今を生きる私たちが守らなければならない日本の宝だ。
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