1. 鉄腕アトムと原発  アトムも涙・・・ 
ブログ マチベンの日々

鉄腕アトムと原発  アトムも涙・・・ 

 
♪空を超えて、ラララ星のかなた
行くぞアトム ジェットの限り
心優し、ラララ科学の子
10万馬力だ 鉄腕アトム♪
 
アニメ「鉄腕アトム」のテーマソングは今でもスラスラ歌える。
1963(昭和38)年1月1日が第1回の放映ということで、私が小学生の頃「鉄腕アトム」は国民的アイドルだった。現代の「ドラえもん」に匹敵する存在だった。
 
その鉄腕アトムが原発PRに利用されていた!?という記事が、2013年4月5日付け京都新聞夕刊に大きく報道されていた。
 
1977(昭和52)年、鉄腕アトムが原子力発電所をPRする冊子「アトムジャングル」が発行され、更に、翌年、続編「よみがえるジャングルの歌声」も作られた。
物語は、寒さで凍える動物を救おうと、アトムが動物と力を合わせてジャングルに原発を造る。続編は、やがてきた地震と津波に原発はびくともせず「安全でした」といって終わる。
 
しかし、原作者の手塚治虫氏は「描いた覚えもない。許可した覚えもない」と冊子の関与を否定し、「僕も原発に反対です。はっきりそう書いてください」とインタビューで語った。
手塚氏が亡くなる8ヶ月前のことだった。
 
恥ずかしながら、鉄腕アトムが原発PRに利用されていたということは全く知らなかった。
しかし、福島原発事故後、インターネットで「鉄腕アトム」に対する批判的な書き込みがなされても、そのたびにファンが反論して「疑惑」を打ち消してくれているらしい。
 
「幸福のためにあるあるはずの科学技術が、人のエゴや欲でゆがめられてしまう。アトムはいつもそのはざまで悩んでいるのです」
 
そして漫画家萩尾望都氏は、「鉄腕アトム」が原発と関連づけて語られることにやるせなさを感じ、「アトム最終話」のあらすじを考えた。
原発の直後、アトム、妹ウラン、弟コバルトが一緒に放射性物質の除染のために福島に向かう。3人は発電所内で除染を終えた後、壊れて動かなくなる・・・・
 
あ~、想像しただけで涙が出てくるストーリーだ。
これなら、きっと手塚氏も認めてくれることと思う。
 
 
 
 
 
 
 

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