1. 「セクハラやじ」に思う
ブログ マチベンの日々

「セクハラやじ」に思う

 
6月の東京都議会で、塩村あやか都議の一般質問中に「早く結婚した方がいい」「産めないのか」などの野次。
そして、国会の衆議院総務委員会でも、4月に、上西小百合議員の質問中「早く結婚して子どもを産まないと駄目だぞ」との野次があったことがわかった。
野次を飛ばしたのは、いずれも自民党議員。
 
日本の政治の舵取りを行う議場で、全く人権感覚を疑うようなこれらの発言に、国外からも批判されるのは当たり前。
 
実は、司法試験に合格した未来の法律家を養成する司法研修所でも、かつて、女性修習生が教官(職業は裁判官)からセクハラ発言を言われ、マスコミでも大きくとりあげられ、国会でも問題となったことがあった。
1976(昭和51)年4月から6月にかけて。第30期司法修習生の時だ。
「男が生命をかける司法界に女の進出を許してはなるものかというのが自分の信念だ」
「勉強好きの女性は好きではない。勉強好きの女性は議論好きで理屈っぽいので嫌いだ」
「女子修習生は研修所が終わったら、家庭に入って2年間で得た能力をくさらせるのが女として最も幸福だ。2年間終わったら、結婚して家庭に入ってしまいなさい」
「女性が裁判官になることは、生理休暇などで周囲に迷惑をかけることになるので好ましくない。弁護士になるとしても迷惑をかけることは同じだ」などなど。
 
あれから40年近くたち、セクハラ禁止も法律に定められた。
ところが、国会や地方議会で、女性議員に対し「早く結婚しろ」「子どもを産め」などの野次が飛び出す始末。
その上、野次を飛ばした一部議員が名乗り出て幕引きの気配・・・
 
安倍首相の「女性起用」だって、所詮、女性を安く使える労働力としか考えておらず、「少子化」「少産化」の本当の解決にはならない。
女性を一人の人間として扱う視点が感じられない。
 
「セクハラやじ」問題については、都議会としては、きちんと責任の所在を解明し、今後の対策をとるべきだと思う。

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