「戦争を知らない子ども」として育った私にとって、「戦争」のイメージというと、テレビや映画で放映される第2次世界大戦のようなものを思い浮かべる。
ところが、最近の「戦争」は、ずいぶん違うらしいということを知って驚いた。
「米国やロシアなどの大国が国際紛争で非正規の武装集団を利用する傾向が強まっている。軍事技術の発達などで『戦争のコスト』が高くなり、自国の軍を使わずに紛争に介入する手段として、戦闘能力が高い警備会社要員や民兵などの『戦争請負人』に利用価値を見いだしているためだ」(2014年8月3日付け京都新聞朝刊)。
戦争にまで「非正規」!?「民間委託」!?
新聞報道によると、アメリカ政府の民間警備会社への「外注」は、契約金額、件数ともに2003年からのイラク戦争から急増しているという。
当初は、補給物資の運搬などの後方支援や警護が中心だったサービスは、現在では戦闘や仕掛け爆弾の解除、無人機の操縦にまで拡大している。
米シンクタンク・ポトマック政策研究所は、民兵や特殊部隊を組み合わせて攻撃の主体を曖昧にする「ハイブリッド戦争」の増加を予測している。
そんな新聞記事を目にしていたところへ、8月16日、内戦中のシリアで日本人の湯川さんという人が過激派に拘束されたという報道がなされた。
そして、湯川さんは、これまで日本人で人質とされた民間ボランティアやジャーナリストというような職業とは異なり、今年1月に日本で民間軍事会社を設立した人であることを知った(2014年8月19日付け京都新聞朝刊)。
また、他の人のブログには、湯川さんと自民党や外務省、防衛省の関係者らとのつながりが書いてあるものもあった。
日本にも既に民間軍事会社ができていたこと自体が驚きだ。
これも、安倍政権が強引に押し進める「集団的自衛権」行使の先取りなのだろうか。
いずれにしても、安倍政権がアメリカと共に行動することによって、ますます日本人が犠牲になる可能性が高くなることは間違いない気がしていならない。
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