「世界で最も清潔な空港」・・・それは羽田空港。2013・2014年の2年連続で選ばれている。
そして、その羽田空港で働く「世界一清潔な空港の清掃人」・・・それが、新津春子さんだ。
新津さんのことは、NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル仕事の流儀」で放映されたようだが、当時、私は、その番組を観ていなかった。
彼女のことは、この本の広告で知った。
「世界一の清掃人」と呼ばれる新津さんの人生や思いを知りたくなった。
新津さんは、1970年生まれで、17歳の時、家族とともに、日本に来た。
父親は中国残留孤児の日本人で、母親は中国人。
そのため、中国では、小学生の頃、子どもらから「日本鬼子(リーベンクイズ)!」といじめられ、また、日本で働くようになると「どうせ中国人だろ」と言われたこともあった。
でも、新津さんは、決して負けなかった。
「せっかくこの世界に生まれたのだから、生きているときにめいっぱい、いろんなことをしよう。楽しくしていよう。それが私の考えです。」と語る。
新津さんは、1997年に全国ビルクリーニング技能競技会で1位をとった。
絶対1位になれる予選会では2位に終わったため、悔しい思いが残ったところ、上司から「心に余裕がなければいい清掃はできませんよ」と言われ、それまで、自分とたたかい、自分のために仕事をしていたことを反省し、使う人の気持ちになってもう1度見直すことにした。
そして猛特訓の末、2ヶ月後の全国協議会で優勝。
相手を思いやる気持ちで清掃するようになると、次第に、客から「ありがとう」「ご苦労さま」と声をかけられることが増えたという。
この本には、新津さんの素晴らしい生き方がちりばめられている。
あらためて自分の思いをしっかり持ちながら、心に余裕を持って、相手を思いやって、仕事や生活をしていきたいと思った。
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