先週の土曜日(10月22日)のニュースで、登山家の田部井純子さん(77歳)が死去されたことを知った。
田部井さんは、憧れの女性の一人だ。
最近では、田部井さんが出演されるテレビ番組は、ほとんど必ず観ていた。
郷里の福島県にロッジを持っておられることを知り、是非1度、行ってみたいと思っていたところだった。
田部井さんは、1975年、35歳の時に、女性として初めてエベレストに登頂し、1992年には女性で世界初の7大陸最高峰登頂を果たした。
そのような輝かしい記録は、「女性初」という称号は与えられたものの、現実には、世間で多くの偏見や非難があったことは想像に難くない。
田部井さんは、その意味で、女性の登山に道を開いてくれた人であった。
でも、私がもっと心惹かれたのは、2012年に腹膜ガンで余命3ヶ月と告知されたが、医師から「普通の生活を送りなさい」と言われ、「私にとって普通の生活とは山に登ること」と、抗ガン剤治療の間も山に登り続けたこと。
東北大震災の被災者を元気づけうようと、福島県内の山や富士山を登り、一歩一歩前に進めば、必ず頂上に到達することとその喜びを体験する活動を続けて来られたこと。
そんな前向きな生き方に深く感銘を覚えた。
死去の報に接し、昨日、田部井さんが2008年に出版された著書「田部井淳子の実践エイジング登山 いつでも山を」と読み返した。
山は「競争じゃないし、特別な才能もいりません」
「60歳からでも70歳からでも始められます」
「どうせ払うお金なら、病院にではなく山に使いましょう」
「恐れず新しいものに取り組んでいきたい」と語った田部井さん。
後進のために、たくさんの生きる力や楽しみ方を与えてくれた田部井さん。
これからも、そんな田部井さんの言葉や姿勢を人生の糧として生きていきたい。
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