昨日6月1日付け京都新聞朝刊に、木内現会長をはじめとする歴代会長その他の京都弁護士会の賛同会員で、「テロ等準備罪(共謀罪)はいらない!」という意見広告を出しました。
当事務所の村井弁護士は賛同元会長として、私は賛同会員として、名を連ねました。
以下は、意見広告の内容です。
私たち市民は、いつでも、どこでも、誰とでも、自由にものごとを考え、集まり、話をすることができる社会に生きています。これが日本国憲法の保障する、思想・信条の自由であり、集会・結社・言論の自由です。
かつて、私たちの国には、こういった自由が保障されない時代がありました。そして、今、国会に提出されている法案により共謀罪が新設されれば、私たちの社会から、再びこの自由が奪われることになりかねません。
政府は、過去3度廃案になった共謀罪を「テロ等準備罪」と言い換え、テロ対策の名目を持ち出して法案を成立させようとしています。しかし、法案の本質は何も変わっていません。テロリズムという言葉を入れても対象となる集団はなんら限定されず、対象となる犯罪も、テロと無関係な行為を広く含んでいます。そして何より、これまで処罰の対象とされていた行為や結果ではなく、その計画の段階を犯罪とするこの法案は、人の内心やコミュニケーションを処罰するものに他なりません。犯罪となる範囲を飛躍的に拡大し、曖昧にすることこそが法案の本質です。共謀罪が成立すれば、誰にでも、いつでも、犯罪を計画しているという疑いをかけ、捜査の対象とすることができるようになります。共謀罪は、権力による市民の監視を容易にし、市民による権力の監視を困難にするものです。
私たちは、これからも、自由に考え、集まり、話ができる社会に生きたいと強く願っています。私たちの社会に共謀罪は要りません。今国会において、テロ等準備罪という名の共謀罪に新設する法案を廃案とするよう強く求めます。
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