1. 散々だった雨乞岳(あまごいだけ)
ブログ マチベンの日々

散々だった雨乞岳(あまごいだけ)

 
雨乞岳は、鈴鹿山脈の第2峰(1238m)で、滋賀県東近江市と甲賀市にまたがる山である。
山頂に小池(大峠の沢)があって、古くから雨乞信仰の山として下流農民がこの池に登拝していたのが、山の名前の由来らしい。
 
2018年9月の連休の15日(土)・16日(日)は雨予報で、17日(月・祝)は天気は回復するということだったので、17日に山に登ることにした。
 
さて、問題は、雨乞岳というこの山である。
最初からあまり気は進まなかった。
その最大の理由は、ネット情報だが、「道迷い」が多いということ。
2番目に、梅雨から晩秋かけては、ヒルが出るということ。
でも、「どうしても行きたい」という同行者の熱意(?)に抗えず、しぶしぶ行くことにした。
 
それでも、心配性の私は、前の晩、ネットで雨乞岳の登山記録をいくつも読みあさり、道迷いし易い場所などを頭に入れた(つもりだった)。
 
午前9時、鈴鹿スカイラインの武平峠の駐車場(滋賀県側)に到着する。
初心者コース(のはず)のクラ谷ルート登山口は、駐車場近くにあった。
しかし、せっかく登山届を準備して持参したにもかかわらず、ネットブログの過去の写真には写っていた、登山口に設置されていたはずの登山ポストはなくなっていた。
 
登山口

 
クラ谷コースは、この登山口から雨乞岳山頂まで、ルート上に①から⑨までの看板が設置されているようだった。これなら安心。
出発時点では、天候は薄曇りで、太陽も見え隠れしていた。
 

 
登り始めこそ、植林された木立の中をゆるやかに登ったが、すぐに急坂となり、登山道は荒れ、幅が狭い所を何カ所も通過した。
それでも、登山道のテープを確認しながら進んだ。
 
看板③で休憩した後、やや下った場所に、次のような標識が木につるされていた。
 

 
前の晩に読んだネット情報では、コクイ谷出合は、迷い易いコクイ谷ルートの先にある場所だ。
こっちに行ってはいけないんだ、と思い込んでしまった。
そして、この標識の左前方方向にも登山道があって、木にテープもついていたため、そちらの道を進んでしまった。
 
登山道はあまり鮮明ではなかったが、木にテープがしっかり装着されており、それをたよりに進んだ。
アップダウンを繰り返して登っていったものの、この登山道は「谷」というより「尾根」で、しかも、そこにあるはずの看板④に出くわさない。
やっとつながった同行者のスマホアプリで確認すると、どうやらクラ谷コースと平行する「群界尾根」(ぐんかいおね)であることがわかった。
前の晩に、A弁護士の雨乞岳のブログを読んだ中に「群界尾根」コースを登った記録があった。
昭文社の登山地図には、まだ登山道として表示されていないバリエーションルートだ。
気づいた時点で既に標高1000m辺りまで来ていたので、そのまま進むことにした。
 
「群界尾根」コースの途中にある三人山。
この標識は、おそらくA弁護士がつけたものだろう。
 

 
三人山辺りからは、天候は次第に悪化していき、ガスが立ちこめてきた。
三人山を越えると、あとは、東雨乞岳までの登りだが、これが急登で、滑り落ちそうになりながら必死に登る。
しかも、時折、雨も降り出してきた。
 
斜度がやや緩くなって笹藪の中の登山道を進み、ようやく東雨乞岳山頂に到着した。
 

 
山頂には誰もおらず、ガスと強風で、そこから10分ほどの位置にある雨乞岳の姿さえ全く見えない。
しかも、登山靴には、1匹のヒル(初対面)がクネクネと動いており、悲鳴を上げて振り払った。
 
風を避けつつ、なんとか昼食を作って食べる。
 
昼食後、全く姿が見えない雨乞岳には行かず、そのまま、予定していたクラ谷コースを下山した。
クラ谷コースは、テープをたよりに、沢を何度も徒渉しながら進む。
看板④までは、通り過ぎた。
 
ところがである。
テープをたよりに進んでいたはずにもかかわらず、なぜか、またしても、クラ谷コースから離れ、群界尾根の直下まで来てしまっていることに途中で気が付いた。
 
やむなく、再び群界尾根ルートに入り、そこから、なんとか登山口まで下山することができた。時間は、午後4時45分になっていた。
 
無事に登山口まで戻れてホッとしたが、足は疲れ果ててクタクタだった。
登りも下りも道迷いをするは、ヒルに出会ってしまうは、天気は悪いは、で、散々な登山となった。
 
 
 
 
 

月別アーカイブ

弁護士紹介TOP