新聞に掲載された本の書評や広告で、「読みたい」と思ったものについては、切り抜いて、いつも仕事用のカバンに入れて持ち歩いている。
高知県四万十市で地域医療に携わる小笠原望医師の「診療所の窓辺から」(ナカニシヤ出版)という本もその1つであった。
2019年3月21日(祝)付け京都新聞朝刊の1面下に「診療所の窓辺から」の本の広告が載っており、その中に「本日開催!府民向け映画上映会13:30~16:00、入場無料 主催:京都府医師会」と書かれてあることに気が付いた。
まさか映画が観られるとは思ってもいなかった。
祝日でもあり、午後の予定は特になかったので、すぐに行くことに決めた。
午後1時少し前に会場に到着したが、既に、会場内は人で一杯で、後方の席しか空いてなかった。
知らなかったが、小笠原医師は、一昨年に、同じ京都府医師会の企画で京都で講演されているようだった。
今回は、ビデオメッセージでの参加。
映画「四万十~いのちの仕舞い~」は、溝渕雅幸監督が、地域で在宅医療にとりくむ小笠原医師を約1年間密着して完成させたドキュメンタリー映画である。
日本で最後の清流と呼ばれる四万十川の自然・四季を背景に、小笠原医師と患者さんとの診療の日々、そして、いのちの看取りが描かれる。
小笠原医師と会話を交わすと、病や死の不安から解き放たれるような気がしてくる。
つらく苦しいものを目にしているはずなのに、暖かく、ゆったりした空気が流れる。
それが、小笠原医師の「ひとのいのちも自然のなかのもの」という言葉に表れている。
こんな医師がいるんやなあ。
思いがけず、良い時間を過ごした。
もちろん会場で、「診療所の窓辺から」という本も購入した。
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