奥村正子さん、1930年7月7日生まれ。
今年、数え年で90歳となる。
配偶者が2017年に亡くなり、現在は、茨城県鹿嶋市で一人暮らし。
いやはや、本のタイトルどおり、とにかく「すごい」。
普通の主婦だった奥村さんは、72歳でベンチプレスを始め、82歳で世界一に、90歳になる今も現役。
奥村さんのことは、ネットニュースで読んで知っており、前々から「すごい人やなあ」とは思っていたが、書店で本を見つけたので、すぐに買って読んでみた。
奥村さんが運動を始めたのは、膝に水がたまった50歳の頃。
大腿四頭筋を鍛えて強くすれば膝の痛みがなくなって水もたまらないことを知り、トレーニングを始め、これが運動のきっかけに。
膝の痛みがなくなり、「50歳になっても筋肉は鍛えられる」ことを実感した奥村さんは、歩くために、次はゴルフを始める。
そして、ジム通いがきっかけで、72歳でベンチプレスと出会う。
ベンチプレスとは、バーの両端にプレート(重り)を何枚かつけて、それをベンチに仰向けになってまっすぐ押し上げるという種目。
奥村さんは、努力すれば、つけるプレートがだんだん増えていき、それが面白くて、ジム通いが楽しくなってきた。
82歳からは、ベンチプレスのパーソナルトレーニングをつけ、2013年には初めて世界大会に出場。初出場で、70歳以上の部47㎏級で、金メダル。
2019年5月に日本で開催された世界大会で5度目の金メダルを獲得した。
本では、奥村さんの日常生活も紹介されている。
「健康の秘訣は?」と尋ねられて、奥村さんは、「何よりも毎日の食事のおかげ」と答える。
外食はせず、手抜きもせず、朝たっぷり、昼は簡単の1日2食。
水曜と土曜は、水戸市にあるジムへ。
自宅から最寄り駅まで25分歩き、電車に1時間以上乗って、水戸駅からジムまで30分歩く。これの往復。
奥村さんのすごいところは、何事も継続していること、そしてその継続した効果を実感してそれを面白いと感じられるところじゃないかなと思う。
ランニングもされており、東京オリンピックの聖火ランナーになることも目標とのこと。
「継続は力なり」という言葉があるが、奥村さんは、継続すれば、いくつになっても、やれないことはないと教えてくれる。
こうやってブログを書いていたところ、滋賀県大津市に住む山ノ井貞子さん(75歳)が、2012年脳梗塞を患ってそのリハビリのため始めたベンチプレスで、2019年5月の世界大会70歳以上の部52㎏級で初出場し金メダルを獲得したというニュースが飛び込んで来た(2019年6月30日付け京都新聞朝刊)。
いやはや、年齢を言い訳にはできないなあ・・・
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