1. 映画「不思議の国の数学者」を観て
ブログ マチベンの日々

映画「不思議の国の数学者」を観て

高校時代、「数学は美しい」と語っていた数学の先生がいた。

この映画にも同じセリフが出てきた。

 

GW前に、新聞記事の映画評を読み、GW中に絶対観に行こうと思ったのが韓国映画「不思議の国の数学者」。

GW最終日の7日、大雨の中、映画館に足を運んだ。

 

私は、高校時代、理系教科が苦手だったが、前記の恩師の影響か、なぜか数学だけは好きだった。

ただ、その時は、恩師が言っていた「数学が美しい」という意味はわからなかった。いや、今もわかっていないかもしれない。

大学に進学し法学部生となった私は、大学1回生の教養部の時、どうしても数学の授業を受けたかったが、教養部には数学の授業がなく、わざわざ農学部のクラスの数学の授業を受講させてもらったこともあった。

それも遠い昔・・・今では、「数学」からは縁遠い生活を送っている。でも、「数学」という言葉を聞くと、なぜか心惹かれてしまう。

 

主人公ジウは、秀才が集まる名門私立高校の学生だが、数学が苦手で、貧乏で塾にも行けず、担任からは普通高校に転校せよと迫られている。

そんな彼が、高校の夜間警備員をしている脱北者ハクソンと出会い、数学を教えてもらうことになる。実は、ハクソンは、北朝鮮の著名な数学者であったが、北では数学が戦争に使われることを嫌い、学問の自由を求めて脱北し韓国にやってきた。しかし、韓国では、数学は大学入試の道具としか見られず、失望して、正体を隠したまま警備員として過ごしていたのだ。

 

ハクソンは、ジウに対し、数学は答えが正解がどうかではなく、そこに至る過程が大切だと語る。ジウはハクソンから数学を教わる中で、学ぶことの意味や人生で何が大切かなどを学び成長していく。

他方、ハクソンの過去も徐々に明らかになっていく・・・

 

数学と音楽との融合もあった。ハクソンとジウの同級生がピアノで連弾する円周率の曲は素晴らしかった。

そして、試験問題を盗んだという嫌疑をかけられたジウを助けるために会場に乗り込んだ、ハクソンの演説は最高だった。

 

世代を超えた友情だけでなく、南北問題そして韓国社会の教育にも言及した、とても感動的な作品だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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