10月5日に長野市で日本弁護士連合会の人権シンポジュウムが開催され、それに参加した京都のA弁護士と神奈川のN弁護士と合流して、7日、高社山(こうしゃさん)に登った。
高社山は、中野市・山ノ内町・木島平村の境に位置する独立峰の山で、「高井富士」とも呼ばれる。北信濃の象徴的な山だ。
登山ルートはいくつかあるが、私たちは中野市側の谷厳寺(ごくごんじ)から登った。
高社山は山岳信仰の山で、特に谷厳寺からの登山ルートには、登山道脇に13個の石仏が設置されている。登山ルートからはあまり眺望はないが、石仏に出会いながら歩くのも面白い。
約3時間で登頂。山頂からの眺望は良い。
下山は、「熊が登山道にいたので、別ルートで下りる」と言って登り返してきた男性とすれ違った。
私たちは、熊除けの鈴をつけ、大声でわめきながら下り、無事、熊に遭遇することなく、下山できた。
下山後まだ時間があったので、谷厳寺を見学することにした。この寺は、春には桜、初夏にはあじさいが咲き、たくさんの人が訪れるとのこと。
そして、広場には、なんと、立派な憲法9条の碑が建立されていた。高さは約2メートル位もある御影石に憲法9条の全文と鳩が刻まれていた。
なぜここに憲法9条の碑があるのか、その謂われはどこにも書かれていなかったので、インターネットで調べてみた。
この寺は、戦時中の1944年学童疎開を受けて入れていたという歴史があり、また、中野地方から「満蒙開拓団」に参加した開拓団の名前が「高社郷開拓団」であり、寺が高社山登山口であることなどから、再び戦争を繰り返してはいけないとして、20年ほど前に平和を求める当時の住職が建立したとのこと。
軽めの登山だったが、思い掛けず「9条」との出会いもあり、良い山旅だった。