先週、新潟県十日町市にある清津渓(きよつきょう)に行って来ました。
清津渓は、日本三大渓谷の1つです。他の2つ(富山県の黒部峡谷と三重県の大杉谷)には行ったことがあり、最近、人気の清津峡には是非行ってみたいと思っていました。1941(昭和16)年4月に国の名勝・天然記念物に指定されています。
紅葉を期待して出掛けたのですが、まだちょっと早かったです。
清津峡の入り口です。
最初、清津川沿いを少し歩き、トンネルに入ります。
清津峡は、清津川を挟んで切り立つ巨大な柱状節理の岩壁がV字型の大渓谷をつくっている美しい場所です。
1984年までは、おそらく渓谷沿いに登山道があったのでしょう。しかし、同年2月に大規模な雪崩によって川沿いの歩道は通行禁止に。
その後、地元や観光客の要望を受け、歩道の代替施設として作られたのが「歩道トンネル」でした。1996(平成8)年10月に開坑されました。
しかし、徐々に観光客が減っていったため、2018年「大地の芸術 越後妻有アートトリエンナーレ」でアート作品としてトンネルが改修されました。改装後は、年間約25万人が訪れる人気の観光地となりました。
全長750mのトンネルを外界から遮断された潜水艦に見立て、外を望む望遠鏡として3つの見晴所と、終点のパノラマステーション等で芸術作品が展開されています。
まさに、自然と芸術のコラボレーションです。
光が点灯した薄暗いトンネルの中をどんどん歩いて行きます。5つの異なる色の光のトンネルが各展望所に誘います。この先、どんな光景が待ち構えているだろうかとワクワクしました。
まず、第一見晴所に到着します。
第一見晴所から眺めた景色
次に進んで行くと、第二見晴所があります。
壁面と床全体に白と黒のストライプが描かれ、外に向かって吸い込まれるようです。
見晴所の手前に小さなドームがあります。
このドームはトイレだそうで、私は入りませんでしたが、なんと中からは外が見える仕掛けになっているそうです。
第二見晴所からの風景。
第三見晴所。
トンネルの壁一面に、オレンジ色の照明と組み合わせた丸い鏡が何個も設置されていました。
第三見晴所からの景色。
見事な柱状節理
そして、終点のパノラマステーション。
峡谷の景色を水の鏡で反転させた幻想的なアート空間が広がります。
紅葉や雪景色の時には、どんなにか美しいでしょう。
パノラマステーションからの景色
自然と芸術とのコラボは大胆で面白いと思いました。私は、どちらかと言うと、自然の姿のままの渓谷の方が好きです。でも、渓谷沿いに歩道を作ることが困難なのであれば、このような「見せ方」も1つの工夫かなと思いました。