1. 消費者を守る、消費者団体訴訟制度
女性弁護士の法律コラム

消費者を守る、消費者団体訴訟制度

 

従来、消費者被害に遭った場合、契約の取消などを求めて裁判を起こせるのは、その被害を受けた当事者に限られていました。そのため、被害金額が少額だったり、裁判にかかる費用や専門知識などの問題により、泣き寝入りを余儀なくされた場合もたくさんあったと思います。

そのような問題を解決するため、2007年6月7日改正された消費者契約法が施行され、「消費者団体訴訟制度」が導入されました。

この制度は、内閣総理大臣の認定を受けた適格消費者団体が、消費者の利益を守るため、事業者の不当な勧誘行為や契約条項の使用に対し、法的に差止めを求めることができるという制度です。

そして、この法律にもとづいて、今年9月6日、消費者機構日本という団体が、不動産賃貸業者の三井ホームエステートに対し、賃貸借契約書の中の更新料や修繕費用などの条項を差し止めを求める裁判を提起しました。

この制度によって、これまで泣き寝入りせざるを得なかった多くの消費者被害がなくなることを期待します。

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