本格的なスキーシーズンになりましたが、スキーヤーあるいは最近スノボーのボーダーも加わって、衝突事故が目立ってきます。
スキーヤーやボーダーは常に加害者にも被害者にもなりうるわけで、この種の事故が発生した場合の双方の責任が問題となります。
過去の裁判例で、下の方で滑っていたAさんに上から滑ってきたBさんがぶつかった事故で、AさんがBさんに損害賠償を請求したところ、地裁も高裁も「スキーの滑走自体に危険が含まれており、Bさんの滑走に暴走などの危険な事情は認められない」として、Aさんの請求を退けました。
しかし、最高裁判所は、「上方から滑る者は、前方を注視し、下方を滑っている者との衝突を回避する注意義務がある」とする判断を示した上で、「Bさんには、Aさんを発見し、接触を避けるだけの時間的余裕があった」として、Bさんの損害賠償責任を認めました。
事故の態様は、ケース毎に異なるとは思いますが、上から滑ってくるスキーヤーの責任の比重が高く、また上手な人の責任が重くなるでしょう。またスキー場のルールに違反している方の過失が大きいとも言えるでしょう。
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