(女性弁護士の法律コラム NO.163)
昨日の日曜、ランニングしがてら、元依頼者の方の自宅に初めて寄ってみた。
事件の依頼を受けていた時、一人暮らしで身体も弱く、しかもわずかな年金以外には定まった収入がないことを知ったので、私はしきりに生活保護の受給を勧めた。
しかし、「絶対に生活保護は受けたくない」、「受けるくらいなら車の中で寝泊まりしてもいい」などと言って強く拒んでいた。
生保は受けたくないという気持ちは固かったが、病弱で、年齢も60代後半になっていたので、どうしても放っておけなかった。
そこで生活相談をしておられる元市会議員の方の所へ同行し、生活保護とはどういうものなのかなどを説明してもらい、住まいも探してもらうよう頼んだ。
その後、生活保護を受けることにしたと連絡があり、ホッとした。
昨日、半年以上ぶりに会ったが、しみじみと「生活保護を受けて良かった」と言ってくれた。
また、生保を受けていることで嫌な思いもすることもあると率直に語ってくれた。
生保の悪用事例が新聞に載ったりするが、その元依頼者の方のように「税金で生活させてもらってるんだから」と何度も語る真面目な人もいることを知ってほしいと思う。
つつましく生活されているようで、自宅もとても整理整頓され、私の部屋などと比べると、ずっと綺麗に使っておられた。
これからも、時々、立ち寄りたいと思う。
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