1. 依頼者との「縁」
女性弁護士の法律コラム

依頼者との「縁」

 
(女性弁護士の法律コラム NO.170)
 
約10年前の離婚事件の依頼者Aさんが久しぶりに法律相談に来てくれたのは、昨年の夏だった。
1週間後にガンの手術をするということで、遺言などについての法律相談だった。
私よりずいぶん年下のAさんのガン手術の話は、とても衝撃だったが、淡々と語るAさんは、冷静で落ち着いているように思われた。
 
そして、最近、またAさんが相談に来られた。
私の気持ちのどこかにAさんの手術の予後が気がかりだったこともあり、再び会えたことは本当に嬉しかった。
でも、Aさんの口からは、手術はしたが、ガンは転移しており、余命はあまりないという言葉が発せられた。
悲しかった。
 
今回、相談に来られたのは、そんなAさんに新たな事件が起こったからだ。
弁護士がつかないと解決できない事件ではないと思われたが、私はこんな状態のAさんを一人で裁判所に行かせるわけにはいかないと思い、受任することにした。
 
これも縁。
Aさんの負担を少しでも少なくしてあげられるよう、力を尽くしたい。
 

月別アーカイブ

弁護士紹介TOP