(女性弁護士の法律コラム NO.209)
「私は、中立公正を本質とする最高裁の判事の職にあったことを考慮し、単なる政策の当否に関する政治問題については、発言を控えてきました。」
「しかし、国を運営する元となる憲法の大原則に深刻な変更が加えられるとすれば、全く別の問題になります。」
「法律家として、いうべきことをきちんという社会的責任がある、と考えます。」
こう語ったのは、2006年5月から2012年2月まで最高裁判事であった那須弘平さん。しんぶん赤旗のインタビューに答えた(2015年9月8日付け)。
那須さんは、
一内閣の閣議決定で憲法解釈を変更するには限界があり、集団的自衛権行使は違憲といわざるを得ない、
尖閣列島や北朝鮮などの問題は、外交で解決すべき問題である、
憲法前文は、「日本が不戦を約束した誓いの言葉」であり、アメリカ独立宣言、フランス人権宣言に匹敵する、
憲法の理念が破壊されようとしている今、前文の誓いを十分に果たしたと言えるか、国民一人ひとりが自身の良心に問うてみる必要がある、
などと語った。
参議院での安保法案審議が、来週にもヤマ場を迎えると報道されている。
主権者である私たち国民一人ひとりが、大きな反対の声をあげましょう。
- HOME
- 弁護士紹介
- 村松いづみ
- 女性弁護士の法律コラム
- 元最高裁判事も次々と「安保法案は違憲」
女性弁護士の法律コラム