(女性弁護士の法律コラム NO241)
麻生財務大臣が、2018年4月17日の記者会見で、財務省の福田事務次官のセクハラ疑惑の事実調査を「公平性のため」「第三者」の弁護士に依頼したと述べた。
その弁護士というのは、財務省の顧問弁護士だという。
政治家が使う「第三者」という言葉。どこかで聞いたような・・・・
そうそう、当ブログでも書いたことがあるが(2016年6月13日付け)、2016年、当時の舛添東京都知事に政治資金問題が起こった時にも、舛添氏は「第三者」である弁護士という言葉を何回も使用した。
弁護士は、依頼者から着手金や報酬等を受領して、その依頼者のために働くのが主な仕事なのだから、どう考えても「第三者」ではあり得ない。
財務省の顧問弁護士は、財務省からお金(国民の税金だが)をもらってるんだから「第三者」ではないのは当然だ。
政治家や弁護士本人がどう思っていても、少なくとも社会は「第三者」とは見ないし、見えない。
政治家は、日本語の使い方を間違っている。
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