離婚や相続など家庭裁判所で行われる調停をオンラインで行う「ウェブ家事調停」が12月8日から、東京・大阪・名古屋・福岡の4家裁で試行されます(2021年12月8日付け毎日新聞朝刊)。
利用は当事者が希望した場合に限られます。
家事調停は、家裁の裁判官と調停委員(民間人)2名で構成する調停委員会が当事者の間に入り、離婚や相続など家事に関わる紛争について非公開で話合いをするという手続です。
特に、離婚や遺産分割などは、訴訟を提起する前に必ず調停を経なければならないと定められています(調停前置主義)。
「ウェブ調停」は、確かに、遠方の家裁に出向かなくてはならない場合や、DV被害で家裁に行くことすら危惧される場合などには有効かもしれません。今なら、コロナで外出が制限されるような場合にも利用することが可能になります。
しかし、他方では、本人確認の方法や録音録画によって調停内容が外部に漏れる危険性も指摘されています。
注視していきたいと思います。