網戸をひもで上下に開け閉めする製品があります。輪状のひもを引くと、窓枠上部に収納されている網戸が引き下ろせる構造です。
そのひもが首に引っかかって女児(当時6歳)が死亡した事故をめぐり、両親が製造元とリフォーム業者に対し損害賠償を求めた訴訟の判決が、2024年3月14日大阪高等裁判所でありました(2024年3月15日付け毎日新聞)。
1審の大阪地裁は、両親敗訴だったようですが、控訴審の大阪高裁は、製品に欠陥があるとして企業の製造物責任を認めました。
報道によると、その理由として、上記のような網戸は一般的ではなく「危険性が広く認知されているとは言えない」こと、子どもの手が届かない高さにひもを束ねられるクリップが付属されていたが出荷時にクリップはひもに装着されておらず取扱説明書も同封されていなかったことなどから「十分な指示や警告がなく、安全性を欠いていた」として製品の欠陥を認定しました。
またリフォーム業者についても、ひもの危険性などを説明することを怠った注意義務違反を認めました。