1. 最高裁判所裁判官の国民審査、今回初めて在外国民の投票が可能に
女性弁護士の法律コラム

石破首相の最速解散により、来週の日曜日2024年10月27日が衆議院選挙投票日となりました。

この衆院選と同じ時に行われるのが、最高裁判所裁判官の国民審査です。

これは、憲法79条に定められている、憲法上の制度です。主権者である国民が、最高裁の裁判官が「憲法の番人」としてふさわしいか否かを審判する大切な審査です。

 

ところが、この国民審査は、長い間、海外に住む日本人は行うことができませんでした。18歳以上の在外邦人は100万人を超えるそうです。

2024年10月21日付け朝日新聞「天声人語」に紹介されていました。

セットで行われる衆院選については、2000年から、海外で暮らす有権者も投票できるようになりました。ところが、国民審査は対象外でした。在外邦人が裁判を起こすと、被告である国は、国民審査は、民主主義を育んでいくうえで、「不可欠の制度とは言えない」と主張しました。

憲法上の制度であるにもかかわらず・・です。

 

最高裁は、国の主張を退け、2022年5月25日、違憲判決を下しました。それで、今回初めて、海外の日本人も国民審査を行うことができるようになりました。

 

ところがです。

朝日新聞によると、投票の済んだ用紙を日本まで持ち帰る必要があるという理由で、ほとんどの在外公館は先週末で衆院選と国民審査の投票を打ち切ったそうです。各地での平均投票期間は4.29日。

短すぎます。開票方法は色々方策がありそうなのに・・・ここにも、おそまつな政治がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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