散骨とは、火葬場で焼いた後の遺骨(焼骨)を粉状(遺灰)にして、山や海など自然に帰す葬送の一方式です。自然葬と呼ばれています。
近年、価値観の多様化により、墓への埋葬などの形式や慣習にとらわれず、自分の死後は遺骨を散骨してほしいと希望する人が増えているようです。
また、遺族側からも墓じまいの要請などから注目されています。
と言う私自身も、登山が好きなので、自分が死んだら、どこかの山に散骨してほしいと思っています。
ところで、散骨というと、「墓地、埋葬等に関する法律」4条は、遺骨を墓地以外の区域に埋葬してはならないと定めていますので、この法律との関係が問題となります。
しかし、この法律を管轄する厚生労働省は、節度を持った散骨は上記法律の対象外とし、散骨事業者向けに「散骨に関するガイドライン」を発表しています。
ただ、自治体によっては、条例で規制されているところもありますので、注意してください。
事前に調べて、できる場合でも節度を持った散骨の方法で行うことが大切です。
ところで、2024年12月3日付け毎日新聞朝刊で、「宇宙葬」の記事が掲載されていました。
海や山だけでなく、なんと空へ!
日本人16人とネコ1匹の遺骨を乗せた人工衛星が12月下旬にも、米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から宇宙に飛び立つというものです。
遺骨は、ロケットを使って宇宙空間に運ばれ、地球周回軌道に「放出」して「散骨」されるとのこと。
宇宙葬を企画したのは日本のベンチャー企業「SPACE NTK」で、打ち上げは2022年4月以来2回目。
世界では、1997年に初の宇宙葬が行われました。
気になる価格は、「SPACE NTK」の場合、人もペットも55万円から。「から」というのが少し怖い気がしますが、これを高いとみるか、安いとみるか・・・
遺骨を搭載した人工衛星は、地球を5~6年周回した後、軌道を外れて大気圏に突入し流れ星になるとのこと。
童話や絵本で、「亡くなったらお星様になる」という物語もあり、夜空を見上げれば、亡くなった人と会話ができるなんて、ロマンチックだなあと思いました。