連休、瀬戸大橋を通る機会があり、瀬戸大橋を渡る途中に、与島PAに立ち寄ってみた。
橋ができるまで、与島は、瀬戸内海に浮かぶ静かな島だったはずだが、巨大な橋桁が島全体を覆い隠すかのようにそびえ、多数の車両や、電車が走っている。
与島PAの外周に、歩道が設けられている。 いったいどこまで行くのかと歩いてみる。 途中、このまま行ってて果たしてPAに戻れるのかと不安になるが、遊歩道? は続いている。 巨大な橋桁と道路が頭の上の方にある。 なんか不思議な光景に思える。 遊歩道のトンネルをくぐって、階段になっている道が続いている。 ここまで来たら、引き返す方が長くなるような気もしてきた。 で、更に進むことにする。
そうすると、どんどん橋桁の下の方に行き、民家に通じる道路におりてしまった。 丁度そのとき、頭上をJR列車が走っていった。 橋桁の下は、結構な騒音と、何となく振動も感じる。
JRは、人が寝静まっている深夜(というか早朝)にも走っている(と以前ニュースで聞いた)。 この騒音は、安眠を妨害するだろう。 それまでの静かな町は、あっという間に橋桁に日光や風を遮られる、騒音だらけの町にされてしまった。 住んでいる人にしたら堪ったもんではないだろう。
下におりなければ、こんな実情を感じることさえなかった。 単なる観光客の1人として、騒音と排気ガスを残していくだけだ。 通過する人は島に降りる訳ではないので(あくまで自動車道路の一部であるPA止まり)、町には外貨も落ちない。
島に暮らす人にとっては、かけがえのないものを奪われ、公害のみをもたらされた、そんな印象を受けた。
たしかに島の道から一応PAに入っていく道はあるようだったが、それがどれほど生活の利益(や島の経済的利益)になるのだろうか。 舟を使わず、車で四国や本州に移れることは、便利と言えば便利だけど・・・ 奪われたものの方が遙かに大きいように感じた。