1. 「想定外」
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「想定外」

原子力の専門家である安斎育郎先生の講演を聴いた。福島原発事故の現状と課題等。

事故は「想定外」の事情が生じた時にしか発生しない。
そこでいう「想定外」とは、「予測不可能」とは全く異なる。今回の規模の地震や津波は専門家から何度も指摘されてきていた。要は、「予測」された事態を、防災等の対策として「想定」しなかったというだけのことだ。つまり、今回の地震や津波は、十分に予測された事態ではあったが、防災対策としての「想定」にはしなかった、ようはほったらかしていました、ということだ。
くることがわかっていながら、それを「想定」した対策を行っていなかった。何という無責任さか。
東電や政府が「想定外」を繰り返すが、どれほど恥知らずなことなのかをもうちょっとだけでも自覚して欲しいものだ。どれだけの人たちの人生をぶちこわしにしてしまったのか・・・
ところで、高浜原発など福井の原発(関西電力)は、津波の想定が74㎝なのだそうだ。最大でも2メートルとしている。新潟沖の地震の時でも5メートルクラスの津波がきている。
これでことが起こってしまったとき「想定外」といって誰が納得するのか。これが「安全神話」の実相なのである。
京都は、福井の原発からは、60~80キロしか離れていない。54基の原発は事故が発生する前に、安全に撤去する必要がある。

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