袴田さんが、58年前から殺人犯人に仕立て上げられ、死刑判決を受けていた事件で、再審開始が決まり、改めて静岡地裁で裁判が行われています。その事件の判決が9月26日言い渡されました。「被告人は無罪」
判決では、袴田さんが無理矢理言わされた自白調書を実質的に捏造であるとして証拠から排斥し、有罪の決定的な証拠とされた5点の衣類(犯行時の着衣とされていた)については捜査機関による捏造であるとして証拠から排斥しました。また、犯行時の着衣の中のズボンに関し、袴田さん宅から見つかった共布も捏造だと判断されました。その上で、他の証拠だけでは、袴田さんを犯人とは言えないとして、無罪の判決となりました。
当然のことである、とはいえ、その判決を得るのに、事件から58年、最初に再審開始の決定が出てからでも10年の年月がかかってしまっています。袴田さんは88歳になられ、支え続けてこられた姉のひで子さんは91歳になっています。
しかし、まだ無罪が確定したわけではありません。検察が異議を述べる(控訴をする)可能性が残っているからです。ここまで散々苦しめられてきた袴田さんが自由を取り戻すのにこれ以上苦しめられてはならないでしょう。検察に対し、「控訴をするな」という声を全国から集めてください。そして、1日も早い無罪確定を願います。