1. ショージとタカオ
岡根弁護士のぼやき論壇

ショージとタカオ

「ショージとタカオ」  ドキュメンタリー映画の題名である。

アイウエオ順に、桜井昌司、杉山卓男。

44年前、強盗殺人犯として29年間服役し、その後も無期懲役囚として仮釈と言うことで社会に戻ってきた2人の社会復帰後の人生をたどったものだ。

警察や検察、さらには裁判所がきちんとしていれば、決して出会うことなどなかった人だ。そう、無実の罪で29年間、刑務所等に収容され、ようやく無実と認定され、44年かけて、ようやく普通の人の立場を取り戻した普通の人の変わった人生劇場だ。

えん罪。やってもいないのに犯人に仕立て上げられ、犯罪者としての人生を歩まされる。運良く、疑いが晴れればいいが、大半はそのままやってもいないのに犯人にさせられてしまう。

そんな疑いを払拭するのに44年の歳月が必要となった。当時20才の青年が、もう60を越えている。

刑事補償として数千万円の金が入る(予定)が、29年間も自由を奪われたいと誰が思うのか。

第2、第3の被害者を生み出す、冤罪。

この予防のためにも、最低でも、警察段階からの捜査の可視化が不可欠だ。

ぜひ一度機会があれば観てもらいたい。                                                                                                                                                                                                                                                                    

弁護士紹介TOP