1. 二の句が継げない 検察組織はそこまで・・・してしまったのか
岡根弁護士のぼやき論壇

腹立たしくて、言葉の選択が適切では無いかもしれません。

袴田さんが冤罪に巻き込まれ、死刑判決を受けて長期間不当な拘束を受け続けてきた事件で、ようやく再審開始が決まった。その再審法廷で、引き延ばしただけに止まらず、なんと検察は「有罪立証方針」を示したとの報道がなされている。

再審開始決定において、捜査官の証拠捏造によって死刑という重大判決で重大な誤判を生じさせた事件で、検察は一体何を考えているのか。腹の底から怒りが湧いてくるとはこのことかと思ってしまう。

検察は、公益の代表を履き違えてはならない、と日野町事件の特別抗告でも触れたが、確定判決の維持のみが公益とばかりの対応には、〇〇〇〇○た組織だと考えずにはいられない。ここまで堕ちてしまったのか。

そもそも、この事件で、真犯人と袴田さんを結びつける証拠は、無かった。それを、犯行時の着衣が一年以上も経ってから味噌樽の中から発見されたとして袴田さんを死刑判決に追いやった、その証拠が、捜査機関の捏造のおそれが極めて高いとされているのである。最初は、犯行時の着衣は、パジャマであった。ところが、メッタ刺しの事件なのに、パジャマからはほとんど血痕が見つからなかった。そこで、なぜかわからないが、突然5点の衣類が見つかり、それが犯行時の着衣とされてしまった。袴田さんが履こうとしても膝までしか履けなかったサイズ違いの衣服が犯行時の着衣だとされた。検察は、味噌樽の中で縮んだと主張していた。ズボンのタグのマークが、色を表しているにもかかわらず、サイズを表すのだと虚偽の主張までして、元々袴田さんが履けるようなサイズでは無かったズボンが袴田さんの犯行時の着衣とされてきたのである。袴田さんが真犯人であるわけが無い。

嘘に嘘を重ねて、更に87歳となっている袴田さんに、再審法廷で更に長期の対応を強いる、これが「公益の代表」なのだとすると、   あきれて(腹立たしくて)適切な言葉が出てこない。

テレビドラマでは見られるような、検察の「正義」はどこに行ってしまったのだろうか。こんな有害な組織だとするなら不要だ。

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