2016年1月29日、京都地方裁判所で建設アスベスト京都訴訟の判決が言い渡されました。国と建材メーカー両方の責任を認める画期的な内容でした。建材メーカーの責任が認められたのは全国で初めてです。
判決では、国は、アスベストが危険であると認識して以降も不十分な規制しか行っていなかったこと、また、建材メーカーも危険な製品であることを認識していたのに警告表示をしなかったこと等が述べられました。
旗出しをする大江弁護士(右端)
この訴訟では、過去にアスベスト含有建材を使用した元建設作業員及びその遺族が原告です。元建設作業員は、アスベストによる肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚といった非常に重篤な病気を抱えつつ闘ってきました。アスベストは国民全体の問題、これを抜本的に解決してほしい、もう二度と新たな被害者を出してほしくない、抜本的な対策を早期に講じてほしい、こういった願いを胸に支援者の方々と共に頑張ってきたのです。
アスベスト含有建材は、過去に様々なところで使用されてきました。アスベストが使用された建物はたくさんあります。それらが今後解体される際に、アスベストが飛散し、作業員や近隣住民がアスベストに曝露してしまう危険があるのです。
今この問題と真剣に向き合い、対策を講じることが求められています。
福山弁護士(弁護団事務局長)が報告集会で報告。