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福山弁護士の「飲み法題」


       

伝説のミントビールを求めて

 お盆を過ぎても、毎日、暑い日々が続いています。もっとも私は典型的な夏男で、暑さ は全く苦になりません。夏に太ることはあっても、夏バテしたことはなく、夏の朝、目覚 めたときに太陽がガンガン照りつけていると、それだけでうれしくなってしまいます。そ んなわけで、周囲からは変わり者扱いされています。  さて、そんな私にとって、夏の必須アイテムは何と言っても”ビール”です。最近はビ ールも世界各地のものが簡単に手に入るようになり、休日などはあれこれ試して楽しんで います。私はいわゆるピルスナータイプも好きですが、黒ビールが大好きです。黒ビール といえば何と言っても、ギネスの黒が有名です。あのきめ細やかでまろやかな泡はもはや 芸術品の域に達しているといってよいでしょう。  そんな私がここ数年追い求めているビールがあります。それは「ミントビール」という ビールです。何年か前に神戸に行ったときに、「オリエンタルスーク」というエスニック 店でそれを飲んだのですが、ビールの苦みとミントの清涼感ある風味が絶妙に溶け合って いて、世の中にこんなに上手いビールがあったのかと感動しました。ところが、その後、 その店はなくなってしまい、京都にオープンした同名の店にはミントビールはありません でした。以来、ビールの豊富な店や酒屋に行くたびにミントビールを探すのですが、未だ にめぐり逢えていません。ある時、ベルギーのビールで「ミントビール」というのを見つ けて、欣喜雀躍したことがありましたが、私が求めているものとは似ても似つかない甘い 甘いビールでした。  こうなったら仕方ない、ミントオイルを買ってきて、自分でミントビールを作ろうと思 いました。爪楊枝の先にミントオイルをほんの僅か浸して、それをグラスに入れたビール に少し浸けると、何とあのミントビールっぽい味になるではありませんか。これだ!と思 ったのもつかの間、オイルなので、ビールの泡があっという間に全部消えてしまうのです。 これはあのミントビールではないと、がっかりしました。  そんなこんなで、私は今も、伝説のミントビールを求めて、ビール修行に明け暮れる日 々を送っています。どなたかお心当たりのある方は、是非、御一報ください。 弁護士 福 山 和 人



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