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米海兵隊は「抑止力」か(その4)
◆米海兵隊は実はほとんど沖縄にいない
第3海兵遠征軍の中核部隊である第31海兵遠征部隊(沖縄県中部
の金武町、宜野座村、恩納村、名護市にまたがるキャンプ・ハンセン
が本拠)は、例年、韓国やフィリピン、タイなどの各軍との演習や訓
練にも参加。隊員たちは佐世保配備の揚陸艦に乗り、1年の半分程度
は沖縄を離れて活動している(2009年8月12日共同通信)。
また宜野湾市の伊波市長が明らかにした2006年の普天間基地所
属ヘリコプター部隊の海外派兵資料によると、同年1〜5月の5ヶ月
のうち約3ヶ月はグアム、フィリピン、韓国、タイの海外演習・訓練
に出ており、同年9月下旬から11月下旬までの約2ヶ月間も米比合
同軍事演習のためフィリピンに出ていたとされ、沖縄にいないことが
暴露された。
沖縄の海兵隊は、単なる演習や訓練のみならず、イラクやアフガニ
スタンでの実戦にも参加している。2004年11月、第31海兵遠
征部隊(2200人)はイラク戦争に参加し、ファルージャにおける
数千人もの市民の虐殺に荷担した。
こういた実態から見ても、沖縄の米海兵隊は、アメリカの政界戦略
の下、世界のどこにでも出撃して先制攻撃を仕掛けることを任務とす
る「殴り込み部隊」であり、それは「抑止力」どころか「侵略力」と
いうべき存在である。
にもかかわらず鳩山首相や岡田外相が、沖縄の海兵隊について「抑
止力」と言い張るのは、国民を欺く詭弁というほかない。
弁護士 福 山 和 人
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