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ああ、勘違い(山登り?編 9合目)
天気もよかったので、JRバスで、高尾まで行き、それから東海自然歩道を歩きました。
清滝を横目に、愛宕山登山道の横を通り過ぎ、落合橋(保津峡トンネルの近く)から嵐山
を目指しました。山道ですれ違う人はまばらでしたが、嵐山の足湯は人が多すぎてパス。
2月なのに、ぽかぽか陽気で、気持ちのいいハイキングコースでした。このまま冬がなく
なってしまうのでは・・・と言う心配もありますが。
散歩の途中、あだしの念仏寺の「入口」という表示が気になったので、立ち寄ることに
しました。名前は何度も聞きながらも、京都に20年以上いるのに、あだしの念仏寺には
1回も行ったことがないので、ちょうどいい機会でした。拝観料は500円。8月23、
24日(いずれも夕方から)には、千灯供養が行われ、多くの方が訪れるようです。予約
不要というように書いていた気がするので、1回見に行ってみたいな、と思いました。静
かに過ごすにはいいところですね。六面地蔵さんのいるところへ通じる竹林がいい雰囲気
でした。
そのお寺で、「子どもしかるな来た道だ。年寄り笑うな行く道だ。」という張り紙があ
ったので、反省させられがてらふむふむと思い、その下を見ると、「俗世間 つもりちが
い十ヶ条」が目にとまりました。
一、高いつもりで 低いのは 教養
二、低いつもりで 高いのが 気位
三、深いつもりで 浅いのは 知識
四、浅いつもりで 深いのが 欲
五、厚いつもりで 薄いのは 人情
六、薄いつもりで 厚いのが 面の皮
七、強いつもりで 弱いのは 根性
八、弱いつもりで 強いのが 我
九、多いつもりで 少ないのは 分別
十、少ないつもりで 多いのが 無駄
言い得て妙だなぁ と変に感心してしまいました。反省せねば。ただ、勘違いは、気が
ついていないだけで、いっぱいあるんでしょうね。
ところで、山登りにおける勘違いを一つ。
「なぜ、山に登るのか」と問われて、よく聞く答えが、「そこに山があるから」。しか
し、かのジョージ・マロリーが答えたのは、「なぜ、エベレストに登るのか」という問に
対して、"Because it is there."(そこにそれがあるから)、です。"it"(それ)とは
「処女峰エベレスト」を指すもので、誰も登っていない、つまり未踏峰の、かつ、世界最
高峰の山がそこにあるからこそ命を賭して登るのだ、という意味だろうと思われます。単
なる「山」ではなく、「エベレスト(チョモランマ)」だからこそ意味があるのです。
まぁ、もともと、マロリーはいい加減に返事したのではなかろうか、ともいわれており、
それが、後に名言として取り上げられたという説もありますので、勘違いだ云々をやいや
い言う必要もありませんが、少なくとも、「誰もが登っている」山があるから 登る、と
いう意味でないことは、おそらく正しいのではないかと思っています。
だからといって、登るな、などという気持ちは全くありません。何歳からでも、比較的
気軽に親しめる山登りは、ゴミやマナー違反の問題がなければ、歓迎されることだと思っ
ています。数珠つなぎになって延々待たされるのは、「かんべんしてよ!」とはなります
が・・・
弁護士 岡 根 竜 介
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