1. 30年前の相続登記に異議
相続関係の相談

30年前の相続登記に異議

Q. 30年前に、長兄が母屋、農地の全てを自己の登記にして今日に至っています。そのような協議は成立していないのですが、今から改めて遺産分割をしてもらえるでしょうか。

 
A. 正式の遺産分割協議書が作成されている場合は、まず事実上無理と考えられます。
     司法書士が相続登記をするに際し「私は生前に相当の利益を得て、もはやもらい分はありません」という簡単な文書を差し入れさせ利用することは珍しくありません。
   この類の文書に基づくもので、なんらかの事情で違法なものであれば遺産分割のやり直しの余地があります。

   相続権を侵害された者は、5年以内に権利行使をするべきものとされていますが、相続人同士の場合は時効の適用がないのが通常だからです。

   ただし、長兄は、30年もたって時効により所有権を取得したと言うかも知れません。
 
   しかし、農地の場合は容易には認められません。