1. 雇用保険とは
労働問題の相談

雇用保険とは


 昨今、会社の都合あるいは家庭の事情等によって仕事を辞めざるを得なくなることがふえてきています。そういう失業した労働者の生活の安定と再就職を援助することを主たる目的としている制度として、雇用保険があります。
 労働者を雇っている所なら、たとえ働いている人が一人でも、強制的に雇用保険に加入しなければなりません。パートタイマーやアルバイトの場合でも、1年以上雇用される見込みがあり、所定の労働時間が週20時間以上ある人ならば、すべて加入しなければいけないことになっています。たとえ雇用契約は1年未満であっても、過去の実績などからみて契約を1年以上にわたって更新するようなケースも含まれます。また、以前は、年収90万円以上が見込めないパートタイマーやアルバイトは加入しなくてもいいとされていましたが、現在はこの条件は廃止されています。
 失業手当をもらう手続きは、自分の住んでいる所を管轄するハローワーク(公共職業安定所)へ行って、雇用保険被保険者離職証明書(雇い主からもらいます)を出し、求職の申し込みをします。雇用保険は、原則として強制加入ですが、実際には加入手続きをしていない雇い主も多く、そんな時は、給料明細書など雇われていることを証明できる資料を持って職安へ行き、申請してください。ただし、これまで払ってこなかった労働者負担分の保険料を払わなければなりませんが、保険料を払って加入した方が得ですよ。