Ｑ．夫が死亡した後の、妻と義父母（夫の両親）との関係について教えてください。
Ａ．婚姻は、夫の死亡によって解消しますので、妻は再婚が可能になります。夫の遺産については、再婚してももちろん相続できます。
しかし、義父母の遺産については、妻に相続権はありません。
これは、たとえ夫亡き後も彼らと同居し、扶養する場合にもあてはまりますので、財産相続に関しては、遺言を書いてもらうことが必要になります。
ところで、妻は夫の死亡後も義父母の面倒を見なければならない義務があるでしょうか。
妻と亡夫の両親とは「姻族」という関係にあります。
彼らを扶養する義務は、姻族である嫁よりも、まず彼らの子である兄弟姉妹にありますから、普通は面倒をみる必要はありません。
しかし、義父母に亡夫以外の子どもがいない場合には、申し立てによって家庭裁判所が妻に対し扶養義務を負わせることもあります。
ただし、それは自分の生活を犠牲にしてまでの義務ではありません。
妻と義父母の姻族関係は、夫が死亡しても続きます。関係を絶ちたいと思う時は、「姻族関係終了届」を役所に提出します。
姻族関係がなくなれば、前記した、義父母を扶養する義務を負う可能性もなくなります。