1. 家賃の値上げ幅が大きい
借地借家の相談

家賃の値上げ幅が大きい

Q.借家に住んでいますが、2年に1度必ず家賃の値上げを言われます。
 最近、その値上げの幅が大きいので納得できません。

A.借地借家において、地代や家賃の値上げについては、貸主と借主との合意で金額が決まればよいでのすが、話し合いで解決できない時は、貸主が裁判所に申し立てをすることが考えられます。
 その手続きには、調停(簡易裁判所での話し合い)と訴訟の2つの方法があります。
 
 借地借家法では、貸主はいきなり訴訟を申し立てることはできず、調停を経なければ訴訟を提起することはできません(調停前置主義)。
 
 調停は、調停委員が貸主と借主の双方の意見を聞いて、調停委員会の案を示したりして、双方が納得して地代や家賃の合意が成立するよう援助するする制度です。
 ですから、借主としては、貸主の要求額が不当と感じておられるならば、その不当と思う点を十分調停委員に説明することが必要です。
  
 調停で双方が合意に達すれば、その内容が調停調書に記載され、値上げ額が決定されることになります。
 
 また、合意ができなければ「調停不成立」となります。
 不成立になったこと自体で、借主が不利になることはありません。
 この場合には、貸主は、さらに訴訟を提起するか否かを選択することになります。