1. 借家の修繕
借地借家の相談

借家の修繕


Q.借家が雨漏りするので、家主に修繕を要求していますが、家主は放置したままです。どう対処すればよいでしょうか?
 
A.家主がどうしても修繕しないのであれば、自ら修繕をするしかないでしょう。いつまでも雨漏りを放置することができないと思われるからです。
 
  問題はその修繕費用を誰にどのように負担させるかです。
 
  一番堅実な方法は、家主に対し請求をし、拒絶された時は調停やときには裁判による方法です。特段の事情のない限り、元来家主の義務(民法606条)ですから認められるでしょう。
  家賃に比較して、修繕費が大きすぎる時は争いが発生する可能性があります。
 
  特に注意したいのは、ときに家主が負担するのが当たり前ということを前提にして、一方的に修繕費を賃料から控除する人があることです。
  賃料の不払いは賃貸借契約解除の原因になりかねませんから注意しましょう。
  前記のように、賃料額との比較から、場合によっては借主が負担すべきこともあり得るからです。
  いつでも転居覚悟のアパートでは思い切った方法も可能ですが、生活の本拠の時は慎重な対処が望ましいでしょう。