1. 集団的自衛権についての権力者の”嘘” ~ その6
小笠原弁護士の“知っ得”

  昨日、これまでの憲法9条と集団的自衛権に関する政府の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認する内容の閣議決定がされました。

 これほどはっきりと、憲法を尊重し、擁護すべき義務(憲法99条)に反する行動に出たわけですから、内閣を構成するすべての大臣は速やかに退陣すべきです。

 なぜなら、内閣およびその構成員であるすべての大臣は、憲法規範上、憲法を尊重し、遵守すべき存在として想定されており、安倍内閣はその憲法規範上の資格をみずから放棄したからです。

  京都でも、全国からも、日本を戦争する国にしない、安倍は今すぐ辞めろ、の声が挙がり続けました。当然のことです。

  憲法解釈を誤っている閣議決定は、憲法の最高法規性から無効です。

 また、閣議決定だけで自衛隊が集団的自衛権を行使することはできません。自衛隊法その他の法的根拠が必要です。

 与党は、閣議決定をもとにした各法律案(改正案を含む)を国会へ提出し、衆議院および参議院での数の力を背景に、強行採決を狙っています。

 国会で憲法破壊の法律を強行採決させないのは、主権者国民の力しかありません。

  閣議決定全文は、これまで指摘してきた高村試案をベースにしていますので、引き続き、権力者の嘘を明らかにしていきます。

  安倍首相の記者会見、権力者の嘘だらけでしたね。

 これまでの3要件と新3要件、基本的考え方は変わっていない、表現もほとんど変わっていない、という説明、答弁では、えっ、何っ、嘘っ、って感じで、安倍首相の厚顔無恥さには本当に呆れてしまいました。

 騙されないぞ。みんなも騙されるな。

    弁護士 小笠原 伸児